NICUに入院したわが子。どうしても周りからの言葉に傷ついてしまう…
娘は、32週と5日、1838gで生まれました。妊娠中は、高齢出産だったこともあり、体調管理に気をつけていました。でも、仕事の引き継ぎやコロナ対策などで思うように休めない日が続き、産休の前日に突然破水しました。出産後は、すぐにNICUに運ばれ、そこで3週間を過ごしました。毎日母乳を届けることしかできませんでした。
当時、周囲の人は「無事でよかった」と喜んでくれましたが、自分で娘の世話ができていないぶん、生かされている状態としか思えませんでした。「赤ちゃんが入院している間はゆっくりしてね」と励まされても、素直に受け取れません。「まだ子育てしていないように思われている」「ゆっくりしたら母親の責任を放棄したことにならないか」と考えてしまうのです。周りからのあたたかい言葉にさえ傷ついてしまう、そんな心の状態が続きました。
(お子さん3か月のママ)
当時、周囲の人は「無事でよかった」と喜んでくれましたが、自分で娘の世話ができていないぶん、生かされている状態としか思えませんでした。「赤ちゃんが入院している間はゆっくりしてね」と励まされても、素直に受け取れません。「まだ子育てしていないように思われている」「ゆっくりしたら母親の責任を放棄したことにならないか」と考えてしまうのです。周りからのあたたかい言葉にさえ傷ついてしまう、そんな心の状態が続きました。
(お子さん3か月のママ)
小さく生まれた子のママの気持ちは特にデリケート
回答:安藤朗子さん 一般的に、産後のママの気持ちはとてもデリケートだといわれます。特に小さく生まれた赤ちゃんのママたちはなおさらです。 これまでにも、小さく生まれた赤ちゃんのママたちから「『小さい』という言葉に傷ついた」とよく聞きました。ほとんどの場合、「小さくてかわいいね」のニュアンスだと思いますが、「小さい」という言葉に敏感になっているので、つらく感じるように思います。まわりの人たちは、相手がどう受け取るのかを考えて、言葉を使う必要がありますね。
どんなに小さく早く生まれても、子どもには生きる力がある
回答:加部一彦さん NICUは、特別な雰囲気がある病棟です。そこに生まれたての赤ちゃんが入院しただけでも、みなさん驚いてしまいます。少しでも、親がリラックスして赤ちゃんと触れ合える機会をつくっていけたらと思います。親が「自分たちも参加している」と感じることができるといいですよね。 どんなに小さく、早く生まれても、子どもには生きる力があります。私たち病院が、子どもを生かしているわけではありません。私たちは、子どもの生きる力をうしろから支えているだけなのです。
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