慎重な性格の子には、どんな環境が必要?
長女(3歳)は慎重な性格ですが、臆病でこわがりなところもあって気になっています。0歳のころから、はじめての人や新しい場所が苦手で、固まったり泣いたりしていました。今では、公園で遊んでいるとき、他の子どもが一緒におもちゃで遊ぼうとすると「ダメ!」と怒ったりします。加減ができないようです。このままでは慎重さから友だちをつくることが難しいのではないかと心配です。いろいろとチャレンジできるように、どのような環境を用意してあげればいいのか悩んでいます。
(お子さん2人のママ)
(お子さん2人のママ)
生まれ持った「気質」と周囲の影響でつくられる「社会的な個性」がある
回答:川田学さん 子どもの個性や性格には、感受性の鋭さなど、生まれ持った「気質」が影響します。一方で、周囲の影響を受けてつくられる「社会的な個性」もあるのです。 はじめての子どもの場合は、親が神経質になることも多く、子どもにも神経質さがうつる場合もあります。その意味では、「社会的な個性」の最初のステップは、生まれた順番が影響するのではないかと思います。
慎重さがずっと続くことはあまりない
回答:柴田愛子さん 慎重さが一生そのまま続くのは、あまりないのではないかと思います。いろんな人との出会いや体験を通して、だんだん変わっていきます。公園などで友だちと遊べない慎重な子はいますが、それが長く続くわけではありません。
「安心の基地」があれば少しずつ外に出ていける
回答:柴田愛子さん 親が「友だちと仲よくしてほしい」という思いから、つい子どもを無理に遊ばせようとしてしまうことがありますが、それは逆効果だと思います。 お子さんは、家ではすごく元気に遊んでいても、中と外をよくわかっていて、外では力が入るのでしょう。警戒しながら、安心できる親の背中からいろんな子を観察しているわけです。そのような「安心の基地」があれば、少しずつ外に出ていけます。でも、そこで親に「行っといで」と言われると、安心の基地がないので、世界が広がっていきません。帰ってきたときに、「ドキドキしちゃったね」と受け止めてあげると、安心して、またチャレンジできます。 幼稚園・保育園に行くようになったら、いろんな子の中で過ごすことになります。心配するよりも、「今は、慎重派なのよね」と思うぐらいでいい。まずは、親との信頼関係をつくること。ときには、背中を押さない努力をして、子どもが自分から出るのを待ってあげましょう。
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