歯みがき&口のケア(1)0~1歳
毎日欠かせない歯みがき。でも、子どもが嫌がるなど、悩んでいるママ・パパも多いと思います。小児歯科医の土岐志麻さんに、歯みがきのしかたや口の中のケアを教えてもらいました。
今回は、1歳までの赤ちゃんの場合です。
講師: 土岐志麻(歯科衛生士委員会 委員長/小児歯科医)
赤ちゃんの口のケア
赤ちゃんに乳歯が生えるのは6か月ごろですが、歯が生える前でも口の中のケアが必要です。「口の中は常に清潔にする」というくせをつけておくことが大切です。
ミルクを飲んだ後は、ガーゼで口の中をきれいにしてあげましょう。
まず、ガーゼを口に入れる前に、赤ちゃんが驚かないよう、口のまわりを軽くマッサージします。
ガーゼを指に巻いて、ぬるま湯に浸してから口の中を拭いていきます。
ミルクがついた舌や上あごの部分をやさしく拭いてあげます。
特に、上唇の裏側にミルクの汚れがたまりやすいので、丁寧に洗ってあげましょう。
指を入れると嫌がるとき
でも、赤ちゃんによっては、口の中に指を入れられると嫌がってしまうことがあります。これには原因があります。
赤ちゃんは上唇を触られると、おっぱいだと思って吸ってしまう「原始反射」が起きます。そこに違うものが入ってくるので、反射的に嫌がってしまうことがあるのです。
この「原始反射」は、早い段階から上唇のマッサージをすることで慣らすことができます。
上唇のマッサージは1日1回10秒くらい、やさしくさすったり押したり引っ張ったりするだけです。次第に過敏がとれていき、いろいろなものを受け入れられる口になるので、このあとの歯ブラシも楽になります。
歯が生えてきたら
4~8か月ごろ、歯が生えてきたら、いよいよ歯ブラシの開始です。この時期、まだ前歯しか生えていないので、「歯ブラシはまだいいかも」と思っている方もいますが、いつも体を洗うことと同じように、口の中もきれいにしましょう。
歯ブラシは、まだ歯ぐきがやわらかく傷つきやすいので、ヘッドが小さく、毛がやわらかいものを選びましょう。
磨いてあげるときは、頭をしっかり固定してください。力を入れず、こちょこちょ磨くのがポイントです。やさしく丁寧に1本ずつ磨いてください。
歯の裏側は、1本ずつ縦磨きにすると磨きやすいです。
土岐志麻さん 1歳までの赤ちゃんでいちばん大切なことは、清潔にする習慣をつけることです。歯ブラシを嫌がらずに受け入れられる口にすることを心がけましょう。
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