ひとりっ子は、わがままになったり、きょうだいがいなくて競争心が育たなかったり、マイペースすぎたり。そんなマイナスなイメージを持っています。実際に、きょうだいがいる子といない子で、性格に影響はあるのでしょうか。ひとりっ子のメリット・デメリットはありますか?
(お子さん11か月のママ)
(お子さん11か月のママ)
きょうだいがいる・いないで、性格の違いを比較する意味はない
回答:遠藤利彦さん そもそも、きょうだいのいる子とひとりっ子の性格の違いを比較すること自体に、どれぐらいの意味があるでしょうか。例えば、きょうだいでも出生間隔が5~6年になると、上の子は小学生になるまでひとりっ子なのです。そう考えると、きょうだいの有無で性格の違いを問題にすることが難しいと思います。
性格は遺伝や経験などの多くの要因で決まる
回答:遠藤利彦さん 性格は、いろいろな要因が絡み合う中で形成されます。持って生まれた遺伝的な要因や気質、環境やさまざまな経験などがあります。その中に、きょうだいの有無もあるのかもしれませんが、多くの要因の中のひとつです。性格に影響を及ぼすことがあったとしても、その影響は小さいと考えていいでしょう。
個性はあっても、みんな同じ”子ども”
回答:柴田愛子さん 40年以上保育をしていますが、誰がひとりっ子で誰がひとりっ子ではないと感じたことがありません。その子自身の個性はあっても、「ひとりっ子だから」という見方はしてきませんでした。みんな、同じ子どもです。
短所は、見方を変えれば長所になる
回答:柴田愛子さん 長所と短所は、表裏一体です。「わがまま」は言いかえると「我がまま」で、自分を中心とする軸を持っているということです。「競争心」については、もしも競争心が強い人ばかりだったら、社会が殺伐としてしまうかもしれません。「マイペース」も、まわりに流されないで自分のペースを保てることでもあります。デメリットに感じていることは、ひっくり返せばメリットになります。メリットやデメリットを仕分けする必要は全くないと思いますよ。
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