もう一度見たい! 子育てアイデア傑作選(2)ほっこり! 仲よし家族アイデア
全国のみなさんが考えた子育てアイデアを紹介する特別番組「すくすくアイデア大賞」。今回は、もう一度見たいアイデアを厳選して紹介します。
ママだっこ閉まっちゃう~!
青森県 田中さん より
3人きょうだいの末っ子は、遊びに夢中になると何度呼んでもなかなかママのところに来てくれません。例えば、「お風呂の時間だよ」と呼んでも「ヤダ!まだ遊ぶ!」と言います。
そこでママは、子どもにすぐに来てもらうアイデアを考えました。それが「ママだっこ閉まっちゃう~!」です。
子どもが来てくれないとき、両手を大きく広げて「ママだっこ閉まっちゃうよ」と呼びかけます。
「10・9・8⋯」とカウントダウンしながら、少しずつ手を閉じていきます。すると、いちもくさんに駆け寄ってきました。
見事にママのところまで来てくれるんです。お出かけで、なかなか帰りたがらないときにも大活躍します。
ママがイライラせず、親子でハッピーになれちゃうアイデアでした。
ほめ手でほめて~!
高知県 川村さん より
川村さんは、家事や子育てに追われて、ときどき自分ひとりだけが頑張っているような気持ちになることがあるといいます。
地域の子育てサロンの仲間たちの思いも同じでした。頑張っていることをたまには褒めて欲しいけど、自分からは「褒めて」と言いづらい。そんな気持ちを抱えていたんです。
そこで、保育士の先生と相談して、素直に「褒めて」と言えるアイデアを考えました。
それが「ほめ手でほめて~!」です。
まず、みんなで「ほめ手」を持ちます。そして、ひとりずつ「仕事も家事も子育てもお疲れさまです。よくがんばってます」のように、みんなで褒めていきます。このとき「ほめ手」をパタパタさせたり、音を出したりします。
このアイテムがあれば、恥ずかしがらずに「褒めて」と意思表示ができるんです。褒めるほうも「ほめ手」を使えば、照れずに褒めることができます。
もちろん家庭でも使えます。
川村家では、その日の褒めてほしいことを自己申告。家族みんなで、お互いに褒め合っています。
素直に褒め合うことで、明日からの子育てもがんばれちゃうアイデアでした。
食事中、突然ですが!!クイズです!!
東京都 早川さん より
食事のときになかなか集中してくれない娘に、ママは困っていました。
そこで考えたのが、このアイデアです。
子どもが食事に飽きてきたら、ママは「テレン! 問題です」と言って、突然クイズを始めます。
「問題! いま食べようとしているのは『かぼちゃ』ですが、10月のある行事で使われています。さてなんでしょう?」
ママは続けてヒントを出したり、おじいちゃんやおばあちゃんもクイズに参加して、子どもの興味を引きます。まわりの家族がわざと間違った答えを言うこともポイントです。
娘も参加して、手を上げて答えてくれました。
正解したら、すかさず答えの食材を「正解したので、どうぞ!」とすすめます。すると、ごほうび感覚で思わず食べてしまうんです。子どもが苦手なものでも、クイズにすることで食べてもらえます。
クイズで食事に意識を向けさせるアイデアでした。
照れずに褒め合えることで文化が変わってくる
コメント:汐見稔幸さん 例えば、「ほめ手でほめて」は、日本の文化を変えるかもしれないと感じました。家事や育児などは、報酬がなくても絶対に必要な仕事です。シャドーワーク(隠れた仕事)という言い方もあります。そのことを見直すことになると感じました。 アメリカには、鏡に映った自分を見て「今日の自分」を褒める訓練があるといいます。照れずにほめ合えることで、家事や育児はとても大事な仕事だと、ようやく浮かび上がってきます。 親が褒め合っていれば、子どもも褒め上手になるでしょう。人間関係がより円滑になって、さりげないことで褒め合える関係ができていく。そういうことで、文化が変わっていくと思います。
日本でももっとハグをしてあげてほしい
コメント:汐見稔幸さん 日本には、あまりハグの文化がありませんが、子どもにはもっとハグをしてほしいと思っています。例えば、子どもが少し不安を感じているようなときにハグしてあげることは、とても大事です。「ママだっこ閉まっちゃう」は、そのような理にかなった方法です。親子の関係もあたたかくなっていくと思います。
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