赤ちゃんの大きな声。何を求めているの?

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2021/07/03

出典:すくすく子育て[放送日]2021/07/03[再放送]2021/07/10

最近、7か月になる娘がいろいろなものに興味を持ちはじめました。今、気になっているのは、子どもが突然大きな声を出すこと。ひとりで遊んでいるときに、ピーンと耳に響くような、叫ぶような声を出すことがあります。ふだんの泣き声や、ぐずるときとも違います。病気やけがではないかと心配しますが、本人はケロッとしています。この大きな声は、何を求めているのでしょうか?
(お子さん7か月のママ)

喃語がたくさん出る時期

回答:渡邊暢子さん 

7か月前後は、喃語(なんご)(※)がたくさん出る時期です。喃語と一緒に、叫ぶような声をあげることもあります。発達の過程でよくあることなので、問題はありませんよ。
※喃語:赤ちゃんがことばを覚える前に発する「あー」「うー」などの声

体を動かしやすい環境を作る

回答:渡邊暢子さん

お子さんの様子を見ていると、まわりにあるおもちゃを引っ張るなど、よく遊んでいますね。ただ、うつ伏せで同じ姿勢ばかりだと、どうしても動きたくなって、そのときに声が出ている可能性も考えられます。やりたい動きができないもどかしさがあるかもしれないので、体を動かしやすい環境を作ることも考えてみましょう。
例えば、遊ぶときは、エプロンのような動きを邪魔することがある衣類をやめて、できるだけすっきりしたものを着せる、足が滑らないように靴下を脱がせるなど、ちょっとした工夫をしてあげましょう。こちらから何かをやらせるのではなく、子どもが自分で次のステップに進めるように環境を整えてあげることが大事です。

体に力を入れたときに、声が一緒に出てしまうことがある

回答:大豆生田啓友さん   

この時期によくあることなんです。おそらく、自分から動きたい気持ちが強いのでしょう。動きたいと思って、体に力を入れたときに、声が一緒に出てしまうことがあります。
今は、体が思うように動かず、もどかしいところがありつつも、自分の体がどう動くのか、どう声が出るのかを学んでいると思います。うまくいかなくても、まわりのおもちゃに興味を持って、遊びながら、これもおもしろいと感じる。いつも親が何かをしてあげなくても、子ども自身が試行錯誤しながら、いろいろなことを学習しているので、心配する必要はありません。お子さんはよく探索していると思います。

助けを求めているとき以外は見守ることも大事

回答:大豆生田啓友さん

親は、いつも赤ちゃんのそばにいて働きかけなければならない、たくさんだっこをしないと愛着ができない、と思いがちです。ですが、赤ちゃん自身が探索しながら学んでいるときは、見守ることも大事です。子どもが助けを求めているときは、泣きながら声を出すなど、親にわかるような呼びかけをしてきます。
現在の研究では、赤ちゃんはとても有能であることがわかっています。自分で育とうとしている赤ちゃんのそばで、「おもしろいことをしているな、頑張っているな」と思って見ているだけでも、とても大事なことなのです。

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赤ちゃんへの声かけとあやし方

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