きょうだい育児がはじまって起こるメンタルクライシス
きょうだい子育てのはじまりでも生活が大きく変化します。番組に寄せられた声を紹介します。
第2子の出産後、家事ときょうだい育児の両立がうまくいかず、心が不安定になってしまいました。イライラを抑えきれずに上の子にきつく当たってしまう毎日、「なんて自分はダメな母親なんだろう」と自分を責めるようになりました。
(お子さん3歳・1歳4か月のママより)
(お子さん3歳・1歳4か月のママより)
上の子が2歳になる前に2人目を妊娠。上の子のイヤイヤ期と赤ちゃん返りに悩まされ、心身ともに疲れました。下の子が生まれてからも上の子のイヤイヤは増す一方で、何もかも嫌になってしまうときもありました。
(お子さん3歳・9か月のママより)
(お子さん3歳・9か月のママより)
待望の第2子。でも、コロナ禍の中ではじまったきょうだいの子育てに、心が追い詰められていると感じます。イライラしたり、上の子に優しくできなかったり。後から思えばたいしたことじゃないのに、見過ごせずに厳しくなる気がします。上の子は、下の子をかわいがってくれたり、お世話をしてくれます。それなのにきつくあたってしまいます。一緒に過ごすときは楽しく笑っていたいのに、気づくと注意している自分がいます。楽しみにしていたきょうだい子育てなのにイライラばかりです。そんな自分が嫌になります。
(お子さん4歳・7か月のママより)
(お子さん4歳・7か月のママより)
どん底のときは動けないこともある
コメント:大日向雅美さん イライラしたり、上の子に優しくできなかったり、大変ですよね。客観的に見れば優しい子だとわかっていても、当事者にはわからないものです。どん底にいるときは動けないこともあります。そういうときは毛布にくるまって、「動けない私だって、あるがままの私でいい」と自分を認めてください。私たち支える人の心構えとして大切なのは、落ち込んでいる人に声をかけるとき「わかるわ、つらいのね」と、まずは共感すること。「元気出してね」とことばをかけるのはずっと後でもいいと思います。
どうして、「自分はダメだ」「子どもがかわいく思えない」となってしまうときがあるのでしょうか。
心の疲れによる認知のゆがみ
回答:立花良之さん 心の疲れが蓄積すると、脳の機能がいつもと違う状態になってしまいます。そのような、一時的な脳機能の変化によって起こるのが「認知のゆがみ」です。いつもと違う考え方をしてしまうことがあるのです。例えば、子どもがかわいいと思えなくなる、ダメな親だと自分を責めてしまうのは、認知のゆがみの典型だといえます。 このようなネガティブな思考は、さらにストレスとなり自分を追い詰めてしまいます。こうした悪循環を防ぐためにはセルフケアが有効です。
仕事と子育ての両立で追い詰められる
ストレスを和らげるセルフケア「コーピング」
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