私の子育て(4)敦子さん②
さまざまな子育てのヒントをうかがう「私の子育て」。
今回は、モデルとして活躍する敦子さんです。2018年に離婚、子ども5人をひとりで育てています。5人の子どもたちとどうコミュニケーションをとっているのか。また、将来の夢についてもお話を聞きました。
子どもとのコミュニケーション
敦子さん: 長男は毎日お弁当を持っていくので、お弁当でコミュニケーションをとることが多いですね。例えば、学校のワッペンをなかなか買ってこないときは、ごはんの上にのりで「ワッペンかって」と書いたりします。次男は野球をしているので、試合で緊張していそうなときは、お弁当に「ホームラン!」と書いて渡したり。食だと、こんな素直なコミュニケーションがとれる気がします。なので、子どもたちがそれを食べて「今日のお弁当、おいしかったよ」と言ってくれるだけでもうれしいですね。お弁当のコミュニケーションは大事にしています。
お弁当でコミュニケーションをとるほか、忙しいなかでも、子どもとの時間を作るために工夫をすることもあるそうです。
敦子さん: 子どもが5人いると、毎日それぞれをしっかり見るのはなかなか難しいことです。この1年間は、じっくりこの子を見てあげたいと思ったら、学級委員に立候補してみたりします。そうやって、できるだけコミュニケーションできる環境に、わざと自分を置くわけです。保育園でも、自転車で少し離れたところに行って、その行き帰りで話すようなことをしています。 食べ物と子育ては、時間をかければかけるほど、何か成果が見えるように思えます。みそや梅干しを自分で作っているんですが、長い時間をかけて作ることで愛情を持つようになり、なんだか子育てに似ているなと思うことがあります。
私の原動力
5人をひとりで育てるのは大変なこと。その原動力は何なのでしょうか。
敦子さん: やっぱり子どもがすごい好きなんですよね。体力的に大変ですが、精神的には子どもたちから受け取るもののほうが大きくて、パワーをもらっています。子どもたちから愛されていると、とても感じるんです。手紙もよく書いてくれます。「ママ、お疲れさま!」とか、ありがたいですね。 5人それぞれの個性があって、性格も全然違います。だから、子育てで正しいといわれている方法を試しても、反応はみんなバラバラなんです。みんな違うから、正解もないし、だったら自分が楽しむのがいちばんなのかな、と思います。
これからの夢
敦子さんはいま、長年の夢だった助産師を目指して学校に通っています。
敦子さん: 働きながら出産するときに、助産師さんってとてもいいなと感じて憧れを抱くようになりました。そのこともあり、母子支援という形で、モデルとして私ができることに取り組んできましたが、もっと根拠があって直接的に関わりたいと思うようになってきたんです。 子どもたちから「ママは大変そうだったけど、とても楽しそうだったね。きょうだいが多いことをいちばん楽しんでいたのはママだよ」と言ってもらえるところがゴールだと思っています。
5人の子どもたちは心強い味方だという敦子さん。子どもたちからパワーをもらってゴールを目指しています。
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