「あきえの知ってビックリ!! 赤ちゃんの世界」第4回 哺乳びん
オムツにミルク、食事用品やおもちゃ⋯⋯。赤ちゃんのためのグッズ、たくさんありますよね。
番組MCの鈴木あきえさんが開発現場にお邪魔して、どのように作られているのかレポートします!
今回の赤ちゃんの世界は、「哺乳びん」!
育児をするうえで使うことの多いアイテム、哺乳びん。シンプルに見えますが、実は研究と工夫を重ねて作られているのです。今回は「哺乳びん」がどのような過程を経て皆さんの手元に届くのかを探るため、大手メーカーの研究所にお邪魔しました。
実際の赤ちゃんの口の動きを研究。
実は、哺乳びんは、ストローのように吸い込もうとしても、ミルクが出てきません。
あきえさんが試してみますが、全く飲むことができませんでした。
赤ちゃんは、おっぱいを飲むとき、吸うのではなく、独特な口の動きをして飲んでいます。この研究所では、赤ちゃんの口の動きを分析して、おっぱいと同じように飲める哺乳びんを研究、開発しています。
こちらはモニタールーム。実際にママと赤ちゃんに来てもらい、おっぱいを飲むときの口の中の動きを、超音波(エコー)検査を使って観察します。
この検査によって、どのような口や舌の動きで飲んでいるのかを見ることができます。
このような観察や研究から、赤ちゃんがどのように母乳を飲むのかが分かってきました。
赤ちゃんは、まず唇を大きく開き、乳首から乳輪部分まで全体をパクっとくわえます。赤ちゃんにとって唇は吸盤のような役割を果たします。そして、舌を波のようにうねらせて、絞り出すようにして母乳を引き出しているのです。
赤ちゃんは、はやくて1秒に1回のペースでこの動きを行い、口を開いたままの状態で飲み込みます。これは、赤ちゃんにしかできない動作で、ことばが上手になるころ、2歳を過ぎたころにはできなくなるそうです。もちろん、大人にはまねできないといいます。
口の動きをもとに、乳首の素材「シリコンゴム」を研究。
そして、その研究をもとに哺乳びんの乳首部分が作られます。
このエリアでは、乳首部分の素材であるシリコンゴムの研究をしています。
乳首部分に使用するシリコンは、一般的なものより柔軟性があります。赤ちゃんが哺乳する際の舌の動きに近づけられるよう、柔らかさにこだわり、開発しています。
これは、歯の生えた赤ちゃんが、かんで引っ張ってしまった際などにちぎれないかどうかを確認するためのテストです。
柔軟性があり、十分に耐久性のあるものが開発されています。
成長段階によって乳首の穴の形やサイズもさまざま。
哺乳びんの乳首部分には穴が開いています。その小さな穴も、赤ちゃんの成長段階によって形やサイズを変えています。
乳首部分の先端の吸い穴を特殊な顕微鏡で見てみると⋯⋯。
1か月頃からのSサイズは丸。6か月頃からのLサイズはY字にカットされています。
ミルクが出る量もこのようにずいぶん違います。
1回の授乳で、母乳やミルクを10分から15分程度で飲むのが理想です。吸い穴のサイズや形を変え、赤ちゃんの成長にあった理想的な授乳ができるよう工夫されているのです。
こうした研究を重ねて開発し、哺乳びんが完成します。
哺乳びんでミルクを飲んだときの赤ちゃんの口の動きを確かめる。
実際に、赤ちゃんが哺乳びんで飲んでいる様子を超音波(エコー)検査で観察してみます。
超音波でその様子を観察すると、赤ちゃんの口の中の動きは、母乳を飲んでいるときとかなり近いことが確認できました。
赤ちゃんもスムーズに飲むことができているようです。
鈴木あきえさん 「これなら赤ちゃんも満足ですしママも安心ですよね。実は、私自身も母乳が思うように出なかったときや、乳首が傷ついて痛いとき、仕事のとき、本当に哺乳びんに助けてもらいました」
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