もしも災害が発生したとき、家族の食事、特に子ども向けのメニューはどうしたらいいのでしょうか? 災害時にも、子どもがおいしく食べられる食事のアイデアを紹介します。
今回は、食品の備蓄と、加熱せずにおいしくアレンジするレシピです。
講師: 今泉マユ子(管理栄養士) 東日本大震災をきっかけに、「防災食」を研究するようになり、多くの家族向けのレシピを提案してきた。
主食になる食品
開封してすぐに食べられるものには、パンの缶詰、レトルトのおかゆなどがあります。カップ麺は、お湯があればすぐに食べることができます。
加熱してから食べるものには、パック入りごはんや乾麺などがあります。
災害時のごはんとして一般的になってきたアルファ化米です。
「お湯」はもちろん「水」でももどすことができるので便利です。
常温でもおいしい アルファ化米のアレンジレシピ
わかめごはんや、味付きのアルファ化米は、「トマトジュース」や「お茶」などでもどしても、おいしくいただけます。白米のアルファ化米なら、「レトルトのスープ」でもどすのもおすすめです。断水で水を節約したいときにもおすすめです。
もどすときは、まんべんなくふっくらさせるために、水分を入れたら素早く全体をかき混ぜましょう。
おかずになる食品
野菜や海藻の「乾物」は、災害時に不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維を補給できる食品です。
備蓄の定番である「缶詰」には、災害時に不足しがちなタンパク質を含む肉・魚・豆などの食材が多く、栄養アップの強い味方です。
子どもも食べやすい いわしの缶詰のアレンジレシピ
いわしのかば焼き缶を使った簡単アレンジレシピです。
材料
- いわしのかば焼き(缶詰)
- 1缶
- すりごま(白)
- 大さじ1
- 水
- カップ1
作り方
清潔なポリ袋に、いわしの缶詰を汁ごと入れ、すりごま、水を加えます。
袋をもんで、いわしの身をお好みの大きさにほぐします。
これで、いわしの冷や汁のできあがりです。
水の代わりに、常温で保存ができる豆乳を使うのもおすすめです。豆乳で栄養とおいしさがプラスされます。
備蓄のポイント
食品
災害時でも健康を維持するために、主食、主菜、副菜を意識してください。ふだんから使い慣れたものなどを組み合わせ、1日3食、7日分を備蓄するとよいでしょう。
調味料
災害時は、食べ慣れた味が安心感にもつながります。ふだんからよく使う調味料は、もしものときにも使えるように、少し多めに用意しておきましょう。
水
水は、ひとり1日あたり3リットル。最低でも3日分、できれば7日分備えておきましょう。
非常食は、非常時に食べるものとして準備している方が多く、賞味期限を過ぎてしまっていることもよくあります。ふだんの食事の延長線で考えて、食べ慣れているものを少し多めに買って、食べたら買い足すような形で準備していくことが大切です。
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