変わりはじめた幼児教育。そのキーワードのひとつが、国から示された指針である「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」です。この変化の中で、家でできることはあるの? 親は子どもとどう関わればいいの? そんな疑問について、専門家にじっくりうかがいます。
専門家: 大豆生田啓友(玉川大学 教授/乳幼児教育学) 宮里暁美(お茶の水女子大学 教授/保育学)
幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿
幼稚園・保育園・認定こども園で、共通の目標を掲げた教育が、2018年度からはじまっています。「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」は、5歳児後半の子どもの育ちの方向性を、次の10項目で示したものです。
・健康な心と体
・自立心
・協同性
・道徳性、規範意識の芽生え
・社会生活との関わり
・思考力の芽生え
・自然との関わり、生命尊重
・数量や図形、標識などへの関心・感覚
・言葉による伝え合い
・豊かな感性と表現
※「10の姿」は方向性であり、到達目標ではありません。
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現場では「10の姿」を意識した幼児教育がはじまっている
「10の姿」は、もともと幼児教育のポイントとされていたものが、わかりやすく、まとめられたものです。幼稚園・保育園・認定こども園などの幼児教育の現場では、「10の姿」を意識して、あらためて保育をつくっていくことがはじまってきたところだと思います。 (宮里暁美さん)
10の姿を育てるために、親は子どもや園とどう関わればいいの?
子どもの可能性・選択肢を広げるために、親としてできることは?
パパ・ママへのメッセージ
「主体的」は「その子らしさ」でもある
これからの幼児教育を話す中で「主体的」という言葉が何度も出てきました。「主体的」は「その子らしさ」と言い換えることもできます。子どもたちそれぞれのペースや興味・関心など、その子らしさが大事にされていく中で、人は自分の世界を広げていくことができると思います。 (大豆生田啓友さん)
子どもの気持ちになって「感じる」
不思議だと考えたり、おもしろいと思ったり、美しいと感動したり。そのように何かを「感じる」ことが人間にとって本当にいいものだと思います。その感性が育つのが、幼児期だと思います。親も子どもの気持ちになって、子どもと一緒にいろいろなことを「感じる」ことを味わえるとよいですね。 (宮里暁美さん)
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