斜視でメガネをかけているが、立体的にものを見られるようになる?
息子が1歳8か月のとき「斜視」であることがわかりました。それからは、治療のためのメガネを、お風呂と寝るとき以外は常にかけています。斜視だと、立体的にものを見ることが難しくなり、ものの動きや距離感が捉えにくく、つまずきやすく、運動が苦手になりやすいと聞きます。息子も、以前はよくつまずいていましたが、メガネをかけてからは、あまりつまずかなくなりました。
今後、水泳や激しい運動をするとき、メガネを外さなければいけないので、危険はないか心配しています。今は治療をしていますが、今後、立体的にものを見ることができるようになるのでしょうか?
(2歳5か月の男の子をもつママより)
立体視と斜視について
回答:仁科幸子さん 左右の目からの情報を脳で処理して、ものの立体感や奥行きをつかむしくみを「立体視」といいます。実は、左右の目からの情報には少しのずれ(視差)があり、脳が立体的に認識するための手がかりになります。立体視が育つためには、両目の視力が必要です。 「斜視」は、左右の目の視線が、片目だけずれている状態です。ずれているほうの目は、脳まで情報が伝わらず「弱視」になることもあります。左右で視線が大きくずれると、脳が両目の情報を一緒に処理できないので、立体視のような両眼視機能が発達しなくなることもあります。特に、生後6か月くらいまでに斜視になった場合は、そのままでは立体視が育ちません。できるだけ早く原因を見つけて治療を始めることが大切です。 お子さんの場合は、メガネが定着して、うまく対応できていると思います。
短時間ならメガネを外しても大丈夫
回答:仁科幸子さん メガネを外しても、短時間であれば治療に影響することはありません。また、メガネなしでも身近なものはおおよそ見えています。全く見えなくなるわけではないので問題はないと思います。激しい運動をするときにも使用できるタイプのメガネもありますので、場合に応じて対処しましょう。
斜視かどうかを簡単に判断する方法はありますか?
フラッシュを使った写真でわかる
回答:三井田千春さん カメラで子どもを撮影することで、斜視であるかどうかを調べることができます。フラッシュを使い、正面から撮影してください。写真の瞳に映ったフラッシュの光の点を確認します。 フラッシュの光が、両目とも黒目の真ん中に映っている場合は、斜視がない状態です。これを「正位」といいます。 光が黒目の中心に映らず、ずれている場合は斜視の疑いがあります。
すくすくポイント
PR