赤ちゃんのときから毎日繰り返す“お着がえ”。子どもが服に興味を持って、自分でお着がえできるようになるといいですよね。そこで、保育園での取り組みを見ながら、子どもが喜ぶお着がえのサポートを紹介します。
今回は、Tシャツのお着がえサポートです。
講師: 鈴木八朗(くらき永田保育園 園長) 子どもたちが、遊びや生活を通してできることが増えて、いつのまにか服を着られるようになる。それが、子どもにとってもいちばんいいことです。「いつまでにこれができないといけない」ということはありません。
保育士さんがTシャツを着せてあげるとき、「着ようね」と声がけをし、Tシャツを見せてあげると、子どもが頭を出してきました。
これを「協力動作」といいます。「自分だけでは着られないけど、一緒に服を着るよ」というサインなんです。
サポートのポイント
Tシャツの頭を通す部分を、しっかり見せてあげましょう。これを繰り返すことで、協力動作をするようになり、自分で着がえる力がついていきます。
Tシャツを着られたら、目を合わせて「できたね」と、できたことを認めて褒めてあげましょう。
腕を曲げて袖に通す動作は、子どもにとって難しい動作です。なかなかできない場合は、腕が通りやすいように、Tシャツのすそをそっと引っ張ってあげましょう。
子どもができることは自分でできるように、手伝い過ぎないことが上達のポイントです。
子どもにとっては、Tシャツから頭がパッと出てきたことすら楽しい出来事です。「できたね」「ちゃんと着られたね」と、目を合わせて認めてあげる。それだけで、しあわせな気持ちになって、次への意欲につながります。 (鈴木八朗さん)
手作りエプロンで練習しよう
保育園では、食事のときに使う「手作りエプロン」で、Tシャツを着るときの動作が身につくようにしています。エプロンをつける動作が、Tシャツを着る動作と似ているのです。
エプロンのひもを頭に通すことが、Tシャツを着る感覚の体験にもなります。0歳児でも、食事のときにエプロンをつけるのは自然な行為です。毎日こうした体験をすることで、Tシャツを着る練習になります。
<エプロンの作り方>
エプロンの作り方はとっても簡単です。
材料は、フェイスタオルとゴム(長さ約80cm)です。
まずは、タオルを半分に折ります。
折った部分を、上から2cmのところで縫い、ゴムを通す輪っかを作ります。
ゴムを通し、ゴムの端と端を縫い合わせれば完成です。
子どもの好きな色や、キャラクターのタオルで作ってあげると、きっと喜びます。お気に入りのエプロンで、たくさんつけたり外したりできるといいですね。
「何歳になったから自分で服を着ようね」ではなく、それ以前から服を着る動作に慣れていくことが大事です。Tシャツとエプロンのように、「似ている動作はないかな」という視点で子育てをしていると、いろいろな発見があると思います。 (鈴木八朗さん)
楽しみながらお着がえサポート。ぜひ、お家で試してみてくださいね。
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