息子は着替えが大嫌いです。服を着せようとしても「イヤだ!」と逃げ出してしまいます。例えばお風呂上りのとき、湯冷めしないように早く服を着せたいのですが、30分以上もかかってしまいます。体が冷えることも心配なので、最後は力ずくで着替えさせますが、このままでいいのか悩んでいます。子どものイヤイヤには、どう対応すればよいのでしょう?
(2歳4か月の男の子をもつママより)
イヤイヤ期は、自我が芽生え、自立へ向かう第一歩
回答:坂上裕子さん “パパやママとは違う意思を持つ自分”ができてくる最初の時期がイヤイヤ期だと考えてください。自我が芽生え、自立へ向かう第一歩なのです。 個人差はありますが、1歳後半くらいからイヤイヤが出てきます。この時期は「イヤ」と言えることがうれしく、挨拶代わりにイヤイヤするようになります。2歳ごろになると、徐々に芯のある主張が出てきて、自分で選ぶこと、決めることにこだわるようになり、聞く耳を持たない状態になります。3歳ころになると、物事に折り合いをつけられるようになり、状況に応じて我慢ができるようになります。
いつまでも着替えが進まないときなどは、どう対応したらいいでしょう?
イヤイヤの原因を考える
回答:坂上裕子さん この年齢のころは、いろいろな感覚が育ってきて、敏感になる子が多くいます。例えば、洋服のちょっとした肌触りが気になって、着替えを嫌がる子もいます。食べものの好き嫌いが出てくるのも、この時期です。同じ“イヤイヤ”だと考えがちですが、食感の違いがわかってきて、それが原因で「イヤ」と言っている場合もあります。イヤイヤをしている原因を、少し考えてみるのも対応のポイントだと思います。
子どもに選択肢を与えて選ばせる
回答:坂上裕子さん この時期の子どもは、“自分で選ぶ”ことが重要なテーマになっています。日常生活の中には、子どもが選んでも大丈夫なことがたくさんあります。例えば、保育園に行くとき、どの靴を履くか、どの道を通るかなどです。子どもがイヤイヤになったときは、親が許してあげられる範囲で、できるだけ子どもに選択肢を示して選んでもらいましょう。
イヤイヤとの付き合い方を学んでいく
回答:倉石哲也さん 子どもがイヤイヤになっているとき、行動を観察しながら、どういう気持ちなのか、何が苦手なのかなどを想像してみましょう。そうやって、どう付き合っていけばいいのか練習していきます。例えば、朝起きたときは機嫌が悪いから、無理矢理だと余計に反発するだろう、それなら少し距離を置いてみようと考える。このように、イヤイヤのときの付き合い方を、親と子がお互いに少しずつ学んでいくのだと思います。
子どもの気持ちを認めて、気持ちを切り替える
回答:倉石哲也さん イヤイヤしている子どもの気持ちを認めてあげて、その後に気持ちを切り替えてあげるのもひとつの方法です。例えば、お出かけをするときに、「まだ遊んでいるから出かけるのはイヤ」となっている。このとき、「はやくしなさい!」とせかすのではなく、「これは楽しいね。これもおもしろいね」と、子どもの体験している世界に親も入ります。その後、「もう少し遊びたいけど、次をやらないとだね」と声をかけて、子どもの気持ちを切り替えてあげるわけです。
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