子どもを狙った犯罪や事件、心配ですよね。そこで、子どもが自分の身を守るために今からできることを、安全教育のエキスパートの清永奈穂さんに教えていただきます。
今回は「つかまったとき、闘う力」です。
講師: 清永奈穂(NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事) 小さいころから、危ないことに気がつく力、乗り越える力をつけましょう!
危ないめにあったときどうする?
前回、危ないときに身を守る方法を「ハサミとカミはお友だち」で紹介しました。
それでもつかまってしまったときにとる手段を「カミはお友だち」で覚えましょう。
【カミ】かみつく
つかまりそうになったときは、かみついたり、ジタバタしたり、腕をぶんぶんするなど、いろいろなことをして逃げるようにしましょう。
どんな手を使っても、逃げようと頑張って抵抗することが大切です。
<腕ぶんぶん>
手首をつかまれたときは、引っ張らずに、腕をぶんぶんと振りましょう。つかんでいる大人の手の4本の指と親指の隙間から腕を抜くように振りほどくと、簡単に逃れることができます。
親子で練習してみてください。
<ジタバタ>
腕を振りほどくことができなかったら、おしりを地面につけて、足をジタバタさせて、相手のすねを蹴ってみましょう。相手が「イタタ」となったときに、立ち上がって反対側に逃げます。
親子で練習するときは、10秒間つかまらないようにするなど、ゲーム感覚でやってみましょう。練習のときは、相手のすねを蹴らないよう気をつけてください。
<かみつく>
ふだんはしてはいけないことですが、逃げることができないときの最後の方法が「かみつく」ことです。相手の指先をめがけて思い切りかみつきます。
練習をするときは、実際にかむとケガをするので、大人の腕にタオルを三重くらいしっかり巻いてください。
【は】はっきり・きっぱり断る
声をかけてくる人に、はっきり・きっぱり断ることを覚えましょう。
【お友だち】お友だちが怖いめにあっていたら大人を呼ぶ
お友だちが、どこかに連れていかれそうになっているなど、怖いめにあっていたら、大人を呼んで助け合いましょう。
0~2歳のころからできることは?
あまり考えたくないことですが、実際に犯罪の被害にあったときは、足もすくんでしまい、走って逃げることはとても勇気がいることです。そのとき、「ママやパパのところに帰りたい」という強い気持ち、走る体力、「このときは逃げないといけない」という知恵、自分で決断できる・やりとげるという「大人力」が生かされます。
小さいころから、ふれあい遊び、体を使った遊びなどをしていきましょう。親子の信頼関係が育まれながら、必要な力が身についていきます。
大事にしてくれる人がいる。そして、自分の命は大切。その気持ちは、いざというときに頑張る力になります。
同じ週に放送された番組記事
- (月)親子で防犯対策(1)外を歩くときのポイント
- (火)親子で防犯対策(2)きっぱり断る
- (水)親子で防犯対策(3)危機から逃れる
- (木)親子で防犯対策(4)反撃手段
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
PR