子どもを狙った犯罪や事件、心配ですよね。そこで、子どもが自分の身を守るために今からできることを、安全教育のエキスパートの清永奈穂さんに教えていただきます。
今回は「外を歩くときのポイント」です。
講師: 清永奈穂(NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事) 小さいころから、危ないことに気がつく力、乗り越える力をつけましょう!
0~2歳のころからできることは?
乳幼児の時期は、危険なことを乗り越えたり、身を守ったりするための安全の基礎体力をつける大事な時期です。まずは、親子で積極的に散歩に出かけて、地域を知ることが大切です。地域にある「危ない場所」も知っておきましょう。
「危ない場所」ってどんなところ?
危ない場所は「ひまわり」ということばで覚えます。
地域の中で「ひまわり」に該当する場所を、把握しておきましょう。
【ひ】ひとりだけになるところ
ひとりだけになる場所は危ないので、自分の身を守る力がついてくるまで、ひとりにさせないようにしましょう。
【ま】まわりから見えないところ
塀に囲まれていたり、茂みで周囲から見えにくいところです。
【わ】わかれ道・わき道など、裏道の多いところ
道が入り組んだところは、逃げやすいため、犯罪者が好む場所です。
【り】利用されていない家や公園
空き家や荒れた公園など、人けのないところは犯罪者が潜んでいる可能性があります。
外を歩くときに気をつけること
狭い道では、すれ違いに注意!
外を歩くとき、特に気をつけたいのは狭い道です。人とすれ違うとき、距離が近いと簡単につかまれてしまいます。前をしっかり見て、すれ違う人との距離を保ちましょう。
すれ違うときは、大人の腕2本分は距離をあけます。それくらい離れていれば、ギリギリつかまれずにすみます。通れないと思ったら、立ち止まって相手が通り過ぎるのを待ったり、引き返したりするなど、注意をしましょう。
「歩きスマホ」は危険!
スマートフォンなどに気を取られて子どもから目を離すと、すれ違いざまに手を出されることもあります。気をつけましょう。
「安全な場所」も教える
危ない場所だけではなく、安全な場所を知っておくことも大事です。小さいころから、近所の人に挨拶をして、顔を覚えてもらうと安心です。
20m前方をしっかり見る
犯罪者は、20m離れたところから「あの子を狙おう」と狙いを定めて近づいてくるといいます。ですので、20m前方をしっかり見ることが大事です。
「何かおかしいな、ちょっとすれ違うのが怖いな」と気になったら、大人の腕2本分の距離をあけて通りましょう。
子どもの視界を知る
子どもは、大人に比べて視界が狭く、視点も低いため、すぐ近くに危険が迫っていても、見えていないことがあります。
写真のようなメガネを使うと、子どもの視界が体験できます。
視界の狭さを理解して、道路では子どもから目を離さないようにしましょう。
危険なめにあわないために、きちんと前を見て歩けるようになることが大事です。
赤ちゃんのころから、安全な場所と危険な場所を知っておき、徐々に子どもに教えていけるといいですね。
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