英語 早く始めたほうがいい?

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2018/01/27

出典:すくすく子育て[放送日]2018/01/27[再放送]2018/02/02

子育て広場で開かれている無料の英語教室へ、月に2回ほど通っています。小さい子も多く、みなさん熱心で早くから英語教育を始めているので、私も英語に慣れるためには早めにやったほうがいいのかなと、少し焦る気持ちがあります。家でも英語の絵本を読み聞かせたりしています。
11か月になる息子は、まだおしゃべりができません。英語の歌でご機嫌になることもありますが、興味がうつってあきてしまうこともあります。反応を見ていても、まだわかっていない感じです。
パパは、仕事で英語を使うことがありますが、英語教育は仕事や興味ができてからでもいいのではないかという考えです。
まだ日本語も理解していないけど、英語は早くから始めたほうがいいんでしょうか?
(11か月の男の子をもつママより)

まずは母語を身につける

松井智子さん回答:松井智子さん

言葉の発達には段階があります。赤ちゃんは、お腹の中にいるときから、お母さんが話している言葉を学習します。生まれた後も、その言葉を引き続き学習することが自然です。このとき、親や養育者から自然に習得する言語を母語といいます。母語は、やがて子どもの感情の言葉になり、学習の言葉になり、思考の言葉になります。母語をしっかりと身につけることが、一番大事なことなのです。
お子さんが英語を楽しんでいれば、始めてもいいと思いますが、そうでもない場合は、もう少し先でも十分に間に合うと思います。

乳幼児期は、英語教育よりも大事なことがある

大豆生田啓友さん回答:大豆生田啓友さん

国の幼稚園・保育園のガイドラインとなる、幼稚園教育要領・保育所保育指針には、英語についての記述はありません。英語教育は、いろいろなところで行われているので、みなさんが焦る気持ちになるのはわかりますが、乳幼児期はそれよりも大事なことがあると思います。早く英語が話せることよりも、むしろ、“話したい内容がどれぐらいあるか”が大切になると思います。
今、幼児教育では、非認知能力(※)が大事だという考え方がつよく言われています。自分から主体的に、何かに夢中になる経験や、何かをやり抜こうとする力のことです。そして、わくわくしたことなど、いろいろな経験が、話したいという意欲につながります。結果的に、このような力が、英語が必要になったとき、英語を使ってどんどん話したくなることにつながると考えています。

※非認知能力
さまざまなことに興味を持てる好奇心や、目標に向かってやり抜く力など、IQなどでは測れない内面の力のこと。子どもが主体的に遊びこむことで身につくと考えられています。

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