暑い夏、帽子をかぶって出かけたくなる絵本【親子で楽しむ絵本 2017年8月号】
夏本番、日差しがきびしい今日このごろ。お出かけには帽子が欠かせませんね。でも、小さな子はうっとうしく感じ、帽子をかぶりたがらないこともよくあります。そこで今回は、うきうきしながら帽子をかぶって出かけたくなる、そんな絵本を探してみました。
おきにいりの帽子と夏のおさんぽ
『さんさんさんぽ』
作・絵:えがしらみちこ
出版社:講談社
お気に入りの帽子をかぶって「いってきまーす」と元気にお出かけ。ぴょんぴょん、ふわふわ、飛ばされていった帽子を追いかけて、いろんな夏に出会います。まさにこの季節、帽子をかぶって外に出たくなる1冊。肌のぬくもりまで伝わってくるような子どもの描写、透明感あふれる色彩の美しさに、心がなごみます。
魔法みたい!自転車が上手になるぼうし
『まあすけのぼうし』
作・絵:馬場のぼる
出版社:ポプラ社
これを身につけると安心する、力がわいてくる。そういうものって、大人にも子どもにもありますよね。こぐまの「まあすけ」は、やぎのおじさんにもらった帽子をかぶってみると、転んでばかりだった自転車があっというまに上手になりました。そんな魔法みたいな帽子なら手放したくないはずだけど…やさしいくますけの結末にご注目ください。
パパにもママにもこんな夏があった
『なつのいちにち』
作・絵:はたこうしろう
出版社:偕成社
本を開いた瞬間に、光のコントラストが強くて、じりじりと日差しが照りつけて、セミの声が鳴り響く…そんな夏の世界に連れていってくれるのがこちら。麦わら帽子をかぶって、ひとりだけの冒険に出かけた夏の一日を描いています。なつかしいなあ、と童心に返るパパもきっと多いでしょう。気づけば帽子がなくなっています。どこで落としてきたのか探してみてくださいね。
みんなで仲良くキャベツかぶって
作・絵:やまわきゆりこ
出版社:福音館書店
さいごに紹介する帽子の絵本は、帽子といってもキャベツです。畑のおばさんにもらった大きなキャベツが、日よけの帽子に早変わり。みんなでかぶっておにごっこをしていると、そこに現れたのは…? 水分たっぷり、ひんやり冷たくてきもちのよさそうな「キャベツぼうし」。ちょっと試してみたい気がするのは、わたしだけでしょうか。
わが家の娘も先日ちょうど帽子を新調したところ。毎日うれしそうにかぶって、汗だくになって遊んでいます。お子さんがお気に入りの帽子と出会い、夏のお出かけが楽しくなりますように。ぜひ絵本を手に取ってみてください。
この本を選んだ人
地域文庫で活動する絵本好きな母のもとに育ち、サラ・ミッダの絵本『おとなになること』にあこがれて美大へ進学。イラストレーター&ライターをしながら、自身の出産後は日々子どもとの絵本読み、絵本作りを楽しんでいる。
たくさんの絵本に親しんだ経験から、心に響く作品をセレクトして紹介します!
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