昔と今ではやり方が違う! どう伝えればいい?
子育てに関する情報は日々変化しています。アンケートで多く寄せられた、子育て常識の「昔」と「今」の違いを紹介します。
【授乳について】
昔は、時間を決めて3時間おきに授乳するのがいいと言われていました。今は、母乳の場合は、赤ちゃんが欲しがったら授乳していいとされています。
【うつぶせ寝について】
昔は、頭の形がよくなる、寝つきがよくなるとされていました。今は、乳幼児突然死症候群から守るため、医学上の理由で必要なとき以外は「あおむけ寝」が推奨されています。
【果汁について】
昔は、母子健康手帳に3、4か月ごろから果汁をスプーンで与えることが記載されていました。今は、果汁の過剰摂取による母乳の摂取量の減少から低栄養や発育障害との関連が報告されており、推奨されていません。
【日光浴について】
昔は、日光浴をしないとビタミンD欠乏症になるとされていました。今は、母子健康手帳から「日光浴」の言葉が消え、赤ちゃんを外気や温度差に慣らす「外気浴」をすすめる記載になりました。
【沐浴について】
昔は、母親教室などで水が入るのを防ぐため両耳をおさえるように指導されていました。今は、どちらでもよいとされています。乳児の場合、外耳道が短くストレートなため、たとえ水が入ったとしても放っておけばすぐに出るのでふさがなくてもよく、反対に、ふさいだからといって鼓膜などに影響があるわけでもないとのことです。
おばあちゃんの意見
- ・私たち世代の子育ての常識と、今の常識は全く違うと思いますので、よっぽどのことがないと口出ししないようにとは思っています。
- ・一番驚いたのは、入浴後の「湯冷まし」です。私たちの時代では飲ませていたのですが、今は必要ないということで、私がやっていたことは何だったのだろうと思うこともあります。
- ・私の子はお腹に乗せると安心して、すっと寝てくれたので、その延長で「うつぶせ寝」が習慣になっていました。今はあまりよくないと聞いています。いろんな情報がありますし、その時ごとに違うけど、どちらにしても子どもは育つと思っています。ですので、若い人には若い人なりのやり方で育ててもらえればと思っています。
第三者の意見として伝える
回答:大日向 雅美さん もしも、祖父母世代と意見が食い違って、伝えにくいときは、保健所や病院で「こういう指導をいただいた」など、第三者を上手に使うと、さりげなく今のやり方を受け入れてもらえると思います。 ただ「そもそも、どうしてこれだけ違うのか」と、考えることも大切です。 子育ての常識は、180度変わることもあります。その中には、小児医学や心理学の研究結果で、よりよい方法がわかってきた部分もあります。でも、科学がすべてだとは思いません。 その時代の価値観や、人々がどういう生活をしていたのかなど、その文化によって“子育ての常識”も大きく変わってくることを見ないといけないと思います。
「湯冷まし」はやめたほうがよいのでしょうか?
どちらでもよい。でも、わかり合おう
回答:大日向 雅美さん あげてもいいし、あげなくてもいいと思います。 赤ちゃんに必要な水分は別のところでとるというのが、今の医学・小児医学のトレンドのようです。 でも、湯冷ましをあげるのが悪いというわけではないと思います。私ならあげたいと思ってしまいます。 このようなとき、若い世代がおばあちゃん世代の話を「絶対ダメ」などと言わずに、意見に耳を傾けてくれるといいなと思います。お互いに考えをぶつけあうことも大事なことです。
育児で困ったことがあると、インターネットで調べています。
ネットで調べたことと、祖父母のアドバイスが違うとき、どちらを選択したらいいのか迷います。
良い面、悪い面を含めて、一番確かなのは親です
回答:大日向 雅美さん インターネットはとても便利で、私たちの生活に欠かせないものだと思います。 でも、ネットの情報は、出典が何かわからず信じてよいか心配なこともあります。一番確かなのは、ママ・パパを育ててくれた親の方々の情報だと思います。 自分たちがよく育ったと思うなら、親の言うことを取り入れたらいい。でも、よくなかったこともあると思います。その部分は、反面教師にしたらよい。例えば、理不尽な叱り方でつらかった覚えがあるなら、それを子どもにしないことです。
ママの子育て、おばあちゃんの孫育て、お互いどういうスタンスをとればいいの?
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