♪ラララ〜どんなメロディで読んでる?登場人物が歌う絵本【親子で楽しむ絵本 2017年4月号】
絵本を読んでいると、おはなしの中で登場人物が歌ったり音楽が流れたり、メロディなしには読めない箇所に行き当たることがありますね。そんなとき、即興でメロディをつけて読むと、子どもはとっても喜びます。今回は読み聞かせでつい歌いたくなる、おすすめの“歌う絵本”をセレクトしました。
歌う主人公といえば♪ぐっりとぐっら〜
作:なかがわりえこ
絵:やまわきゆりこ
出版社:福音館書店
歌う主人公といえば、ご存じ『ぐりとぐら』。シリーズ1作目に出てくる「ぼくらの なまえは ぐりと ぐら」のフレーズをすくコム編集部内で歌い合ってみたところ、当たり前ですがメロディがてんでバラバラで衝撃でした(笑)。ご紹介の『ぐりとぐらのえんそく』は、歩きながら走りながら、とにかく2匹がよく歌う! 途中に登場する、くまくんのかわいい歌にもご注目ください。
「ジャムにあきちゃったのよ」は切ないメロディで
作:ラッセル・ホーバン
絵:リリアン・ホーバン
訳:まつおかきょうこ
出版社:好学社
あなぐまの女の子・フランシスも歌う主人公として外せない存在。シリーズ通して、事あるごとに彼女が歌います。フランシスの歌は陽気なものが多いのですが、今回ご紹介するこちらの絵本には、しょんぼりソングも登場。ジャムつきパンばかり食べていて、いよいよ悲しくなってしまったフランシスが涙を流しながら口ずさむ歌は、ぜひ泣きのメロディで読んでみてくださいね。
知らない国の知らない音楽、どう歌おう?
『バスにのって』
作・絵:荒井良二
出版社:偕成社
続いて、ちょっぴり趣向を変えた1冊をご紹介。異国情緒漂うだだっぴろい土地でバスを待つ主人公がラジオをつけると、謎のフレーズがくりかえされます。「はじめてきく おんがくです」と主人公が言うこのフレーズは、なんだか呪文のようなふしぎな音。メロディをつけると意外と難しくて深いので、お子さんといろんなメロディを試してみるのがおもしろそうです。
大好きなお友だちに会ったら歌いたいな
『あいつもともだち』
作:内田麟太郎
絵:降矢なな
出版社:偕成社
最後に紹介するのは、キツネとオオカミの友だちコンビを描く『ともだちや』シリーズの1冊です。冬ごもりでしばらく会えなくなるヘビに、声をかけずに別れてしまったことを気にするキツネ。やがて春、再会の季節。そのときキツネとオオカミが口ずさむ歌は・・・? 出会いのシーズンにぴったりのすてきな歌に、ぜひ、とびきりのメロディをつけてみてください!
以前、夫がむすめに絵本を読んであげているとき、わたしがいつもやさしいメロディで読んでいた部分を、ハードなメロディで読んでいてびっくりしたことがあります。同じ作品でも、100人いれば100人の読み聞かせがある! そのおもしろさをより実感できるのが、歌う絵本かもしれませんね。
この本を選んだ人
地域文庫で活動する絵本好きな母のもとに育ち、サラ・ミッダの絵本『おとなになること』にあこがれて美大へ進学。イラストレーター&ライターをしながら、自身の出産後は日々子どもとの絵本読み、絵本作りを楽しんでいる。
たくさんの絵本に親しんだ経験から、心に響く作品をセレクトして紹介します!
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