乳幼児に必要な備えは?
避難する際にベビーカーは使えないと聞きました。そのため、避難するときには、ママバッグを持っていこうと考えているのですが、他に必要なモノや備えておくといいものはあるのでしょうか?
(7か月の双子の女の子をもつパパ・ママより)
避難用に用意するもののポイント
「何を」「どれだけ」準備すればいいのか。防災に詳しい、かもんまゆさん(スマートサバイバープロジェクト)に教えていただきました。
▽女性が持って逃げられる重さは10kg程度
「家にストックしておくべきもの」と「持って逃げるもの」の区別があいまいになっている人は多いと思います。
「持って逃げるもの」は、女性だと10kgが限度です。3kgの赤ちゃんを抱っこしたら、残りは7kgしか持てません。それ以上持って逃げても、途中で捨てることになってしまいます。厳選して持っていくようにしてください。
▽背負って逃げるための「防災リュック」
地震を体験したママたちが防災リュックに入れておけばよかった、入れておいてよかった防災グッズが以下のとおりです。
・飲料水
・割りばし、紙皿、紙コップ
・小型ラジオ&電池
・小型LEDライト(首かけタイプ)
・筆記用具
・お札、小銭
・重要書類コピー(免許証、健康保険証、母子手帳、お薬手帳、生命保険証書、銀行口座など)
・ライター、ティッシュ、ばんそうこう、はさみ、ナイフなど(ひとつにまとめて)
・帽子
・家族写真(捜索時に使用)
・ガムテープ
・トイレットペーパー、生理用品
・簡易携帯トイレ
・マスク(大人用、子ども用)
・マウスウォッシュ
・洗眼薬
・レジ袋、ゴミ袋、黒いビニール袋
・食品用ラップ
・ブルーシート
・軍手、ゴム手袋
・使い捨て下着
・ブランケット
・タオル
・除菌シート
・携帯充電器
乳幼児がいる場合は・・・
・ベビーフード
・粉ミルク(スティックタイプ)
・スティックシュガー(ミルクの代用に)
・おむつ(圧縮袋でコンパクトに)
・おしりふき
・歯みがきシート
・カイロ
・抱っこひも
・使い捨て哺乳瓶
・ネームタグ(本人と親の氏名、携帯番号などを書く)
・赤ちゃんの薬
・着替え
※「ママのための防災ブック『その時』ママがすることは?」より
これらの中から自分の家族に必要なものを厳選して入れて、逃げるときにすぐに持てるように廊下や玄関に置いておきましょう。特に乳幼児は成長が早いため、最低半年に一度は中身を見直すことが必要です。
人によって、「あのときこれがあればよかった」と思うものは異なります。汚いのがイヤだという人は除菌シートをたくさん入れていたり、子どもがたくさん食べるおうちは、食料を多めに入れていたりします。普段の生活をしている中で絶対に必要というものを優先していれてください。
講師:かもん まゆ(スマートサバイバープロジェクト) 東日本大震災のときのボランティア活動を機に、東北や熊本で被災したママたちの声を集めた冊子を制作されました。 自らも3人の子どもを育てながら、これまで全国100か所以上で、被災地のママたちの体験を伝える活動をされてきました。
食品用のラップ
回答:スザンヌさん 私が避難所にいるときに、便利だと思ったのが食品用のラップです。 お皿の上にラップをしいて使ったり、ラップでおにぎりを握ったりと、とても役に立ちました。 それ以来、大きなバッグで移動するときには、食品用のラップを入れるようにしています。
おもちゃや絵本など子どもが安心できるもの
回答:倉石 哲也さん 子どもが避難所でも安心できたり、楽しめたりできるように、おもちゃや絵本、動画なども備えておくといいかと思います。
避難する場合だけではなく、自宅にとどまる場合も考えておく
回答:汐見 稔幸さん 被災した場合、避難所ではなく、ライフラインが断たれた自宅にとどまらないといけない可能性もあります。 そのような場合も考えて、自宅に水や食料をストックしておくことも大切です。
物質的なもの以外に備えておくことは?
助けてもらえるように周囲とのつながりを作っておく
回答:倉石 哲也さん 難しいことだと思うのですが、実際に被災すると自分がどうなってしまうのかを考えてみてください。おろおろしたり、ビクビクしたり、頭が真っ白になったり・・・。いつもは機敏に動けるのに、動けなくなってしまう可能性があると思います。そんなときに、助けになってくれるのは周囲の人たちです。 普段から、あいさつするなどして、地域や周囲の人たちとのつながりを作っておきましょう。
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すくすくポイント
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