今回は、「変化」を楽しむおもちゃと遊び方のポイントを紹介します。
参考にして、ぜひお子さんと遊んでみてください。
講師:岡田 哲也(東京おもちゃ美術館 ディレクター・おもちゃコンサルタント) 子どもの遊びにかかせないおもちゃ。選び方や遊び方に悩むことはありませんか? 赤ちゃんは五感を使って、自分の身の回りの世界を知ろうとしています。そんな赤ちゃんの様子をしっかり見て、その子にとって、どんなことを楽しいと感じているのか、見つけてみましょう。
変化を楽しむ遊びとおもちゃ
見ること、聞くこと、触ることができるようになると、赤ちゃんの遊びはいっそう広がります。4か月ころには感情の幅が広がり、うれしい、悲しいなどのさまざまな表情が出てきます。
まずはママがやってみましょう。大事なポイントは、楽しそうに遊んでみることです。「やらせよう」と思ってはダメですよ。
子どもは自分なりに受けとめ、自分で楽しさを見つけていきます。
おもちゃはシンプルな仕掛けで変化がわかりやすいものを
子どもたちが繰り返し遊びたくなるおもちゃの条件は、「アクション」「チェンジ」「サウンド」の3つです。
・アクション=おもちゃを動かすこと。
・チェンジ=アクションによって変化がおこること。
・サウンド=音がすること。
例)下の写真のようなガラガラ
(自分で動かすことができ、変化がわかりやすく、音がするもの)
崩すことや音を鳴らすことも赤ちゃんにとっては変化のひとつです。
シンプルな仕掛けで変化がわかりやすいおもちゃを使うと、赤ちゃんは自分ができることを繰り返し、試し、遊び続けます。
Q&A
ずっと同じことを繰り返すときはそのまま見守っていい?
同じことを繰り返しているのは、その子が一番楽しいと思っている行動だからです。同じ行動を繰り返していても、子どもたちの心はその都度、躍動しています。心配することはありません。
精一杯、同じ遊びを繰り返したら、子どもたちは満足げな表情をすると思います。そのときに、「がんばったね」とほめてあげると次の遊びにつながっていくと思います。
おもちゃの使い方が違うと思ったときは?
大人は子どもたちの遊びに対して、待ったり、観察したりすることも重要です。
大人は「こうやった方がこの子のためにいいだろう」「こうやるべきだ」と思ってしまいがちですが、そうやって子どもの思考の先回りばかりしてしまうと、子どもが自分で考えたり、確かめたりする機会が少なくなってしまいます。
おもちゃを使った遊びの中だからこそ、自分で考え、試してみたりする時間が大切だと思います。
子ども自身が遊び方をアレンジしたり、加減したり、新しく作り出したりすることは、想像力を刺激します。長く、飽きずに、楽しむことにつながりますよ。
赤ちゃんにとって楽しいことは、自分の力で世界を変えていくこと。自分が起こしたアクションに反応があったり、道具を操作したり…。小さな「できた!」を増やしていきましょう。
また、お父さん、お母さんが遊ぶ姿が一番の説明書になります。ことばや動きをつけて、楽しく遊ぶ姿を子どもに見てもらいましょう。赤ちゃんが遊び始めたら、時には見守ることも忘れないでくださいね。
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- (火)赤ちゃんの遊びとおもちゃ(2)さわって 遊ぶ
- (水)赤ちゃんの遊びとおもちゃ(3)変化を楽しむ
- (木)赤ちゃんの遊びとおもちゃ(4)遊びを広げる関わり方
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