どんなファッションが好き? こだわりのおしゃれさんにオススメの絵本【親子で楽しむ絵本 2017年1月号】
子どもがいつも同じ服を選ぶ、奇妙な組み合わせで服を着たがる。そんなことに心当たりはありませんか? 子どものファッションセンスは時として、ママやパパの想像を超えるものがありますね。今回は“こだわりのおしゃれさん”たちを描いた絵本をご紹介します。
りくつじゃなくて、大好きなんだよね
写真:石亀泰郎
出版社:文化出版局
“こだわりのおしゃれさん”で真っ先に思い浮かんだのがこの絵本の主人公・イエペくん。デンマークのコペンハーゲンに住む3才の彼は、帽子が大好き。保育園でもお散歩でも帽子を欠かさず、帽子のない日は調子が出ない。「りくつじゃなくて、だいすき」という言葉に、はっとさせられます。40年近くも前の作品ですが、イエペをはじめ、子どもたちがみんなおしゃれ! そんなところも見ていて楽しい写真絵本です。
おかあさんが編んでくれたぼくのチョッキ
作:なかえよしを
絵:上野紀子
出版社:ポプラ社
多くの子どもが(大人も)お気に入りの1着をもっていますが、このねずみくんも同じく。おかあさんが編んでくれた赤いチョッキ、とてもクールでおしゃれですよね。でも、「いいチョッキだね」なんてほめてくれるから、ついみんなに貸してしまったら、さあ大変! ねずみくんのチョッキの行く末は?! ぱつんぱつんのチョッキを着る動物たちの表情に注目しながら読んでみてください。
お気に入りのドレスがもう着られない!?
『かようびのドレス』
作:ボニ・アッシュバーン
絵:ジュリア・デーノス
訳:小川糸
出版社:ぽるぷ出版
ねずみくんが赤いチョッキなら、こちらはピンクのドレス。大好きなドレスは、週でいちばん好きな火曜日にだけ着ます。ところが、丈が短くなり、ある日着られなくなってしまって・・・。ママのひと言がきっかけで、どんどん形を変えていくドレス。大好きなものは時が経ってもずっと大好き。そんな子どもの気持ちが全編にあふれる、イラストもおしゃれな1冊です。
おめかししたプリンちゃん、おいしそう!
『プリンちゃん』
作:なかがわちひろ
絵:たかおゆうこ
出版社:理論社
さいごに紹介するおしゃれさんは、なんとプリン。クリームのドレスを着て、ふんわりホイップの髪型をえらんで、さくらんぼの髪飾りでおめかしします。「もっといっぱいつけちゃおうか?」というプリンちゃんに用意された飾りの数々が、カラフルでおしゃれで、何よりおいしそう! おしゃれスターターの小さなお子さんにもおすすめの1冊です。
わが家の娘はずいぶん小さな頃からマッシュルームカットにこだわり続け、今も毎朝、自慢のキノコを整えて出かけてゆきます。「ほんとにこの髪型がいいの?」なんて聞いたこともありますが、今思えば愚問でしたね(反省)。
おしゃれって、たくさんの服や高価な服を持つことではなくて、自分の「大好き」を信じて大切にできることなのかも・・・絵本の中のおしゃれさんは、そんなことを教えてくれます。
この本を選んだ人
地域文庫で活動する絵本好きな母のもとに育ち、サラ・ミッダの絵本『おとなになること』にあこがれて美大へ進学。イラストレーター&ライターをしながら、自身の出産後は日々子どもとの絵本読み、絵本作りを楽しんでいる。
たくさんの絵本に親しんだ経験から、心に響く作品をセレクトして紹介します!
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