親子で楽しむ絵本(2)2~3歳ころの絵本とのつきあいかた

クリップ
クリップ

12

2018/04/03

出典:まいにちスクスク[放送日]2018/04/03[再放送]2018/04/10


2~3歳ころの絵本とのつきあいかた

2~3歳ころになると絵本が「読んで楽しむもの」になる時期です。
0~1歳ころと違い、「絵本ってなんか楽しい」「なにか始まりがあってページがある」ということがわかってくる時期と言われています。
簡単なお話を楽しんだり、興味の幅も広がってきます。
「図鑑が好き」という子どももいれば、「物語が好き」という子どももでてきて、好みがわかれてくる時期です。


講師:秋田 喜代美(東京大学 大学院教授[教育心理学]) 

子どもに絵本を読んであげたいけれど、「読み方はこれで大丈夫?」と疑問に思うことはありませんか?
そこで今回は、子どもの年齢に応じた親子での絵本の楽しみ方を紹介します。

2~3歳ころの「絵本選び」のポイント

2~3歳ころに選ぶ絵本のポイントは「くりかえし」「主人公」「生活習慣」の3つです。

(1)くりかえし
2~3歳ころは、「くりかえし」のある内容がオススメです。
「くりかえし」があると、子どもたちが次の展開を予想して楽しめますよ。

▼参考絵本:「わたしのワンピース」にしまき かやこ 作
この絵本は、主人公が着たワンピースが、お花畑を歩くと花柄に変わり、雨の中を歩くと水玉柄に変わります。

(2)主人公
2~3歳になると、同じ主人公の違う話が読みたくなります。
シリーズ絵本は、おなじみの主人公が、次に何をするのかワクワクしながら読めるのが魅力です。

▼参考絵本:「ぐりとぐら」なかがわ りえこ 作 おおむら ゆりこ 絵
「ぐりとぐらのおおそうじ」なかがわ りえこ 作 やまわき ゆりこ 絵


(3)生活習慣
2~3歳ころは、少しずつ自分のことができるようになる時期です。
おならやうんち、からだのことに子どもは興味津々です。
トイレトレーニングや歯磨きなど、「生活習慣」に関するものがオススメです。

▼参考絵本:「おなら」長 新太 作

「図鑑が好き」な子どもへの読み聞かせ

子どもの中には、「物語よりも図鑑が好き」という子もいます。
しかし、親にとって図鑑はどうやって子どもに読んだらいいのか悩ましいものです。

図鑑を使った読み聞かせでは、「図鑑に載っている物の名前を子どもに教える」ことが代表的な例です。
しかし、さらに「親子のやりとり」を生むことができる読み聞かせがあります。

<図鑑を読むときのポイント>

(1)子どもの経験とつなぐ
「〇〇くん、この間これ見たよね。」などのように子どもに声をかけ、親が子どもの経験や出来事と、図鑑をつなげてあげてください。

(2)色や形の違いを伝える
「これは黄色いけど、こっちは白いね」などのように子どもに話しながら、同じページの中で親子で一緒に楽しんであげてください。
また、乗り物図鑑を読む場合は、おもちゃの車を一緒に見ながら、図鑑の乗り物の共通点や違いを、親子で一緒に考えてみるという工夫もできますよ。

子どもが同じ絵本ばかり読みたがる場合

子どもが同じ絵本ばかりを読みたがるときは、ぜひ繰り返し読んであげてください。
そして、繰り返し読むなかで、子どもの様子をよく見てあげましょう。
読むのが2回目3回目になると、「子どもはこの場面が聞きたくてもう1回読んでと言っているんだ」とわかったり、「こんなところに虫がいるんだ」と子どもが新たな発見をしたりします。
子どもが繰り返し読んでほしいのは、いろんな発見をすることを喜んでいるためだったり、ママやパパと楽しみたいというサインだったりしますよ。


同じ週に放送された番組記事


まいにちスクスクの番組ロゴ
 
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら


PR

×     閉じる