ペダルをこぐ
自転車に乗れるようになるためのステップは「バランスをとる」「ペダルをこぐ」「自分でスタート」の3つです。
「バランスをとる」ことができるようになり、進めるようになれば、次のステップは「ペダルをこぐ」です。
「ペダルをこぐ」ときに大切なことは、視線の置き方と「右・左」というペダルのリズムです。練習を始めたころはバランスを崩しやすいですが、これを何度もやり直すことが、一番の技術練習の素になります。
講師: 吉田 章(日本サイクリング協会理事 元筑波大学教授[体育科学系]) 近藤 隼人(日本サイクリング協会 指導員) そろそろ“コロ”をはずして、自転車デビューしたい! でも、どうやって? そこで今回は、子どもが自転車に乗れるようになるための練習法を紹介します。 どうすればうまく子どもに乗り方を教えられるか、悩むパパ・ママ必見です! 解説は吉田章さん、実際の指導は近藤隼人さんにしていただきました。
ペダルをつけるタイミング
「ペダルをこぐ」練習を始めるには、ペダルをはずした自転車でバランスをとれることが前提です。バランスがとれるようになり、以下の2点が確実にできるようになったら、ペダルを付けましょう。
<ペダルを付けるタイミングの目安>
(1)足をつかずにカーブを自分で曲がることができる
これができるということは、子どもが自分で行きたい方向に目を向けてバランスを変え、自転車をコントロールできているということです。
(2)ブレーキをしっかりかけることができる
きちんとブレーキをかけられないと、ペダルを付けて自転車のスピードが出たときに、ケガにつながってしまいます。
ペダルをこぐ練習
ペダルをつけたら、以下の順番で「ペダルをこぐ」練習を始めましょう。
(1)スタンドを立てたまま「ペダルをこぐ」
まずは、スタンドを立てたまま「ペダルをこぐ」練習を5分ほどします。
ペダルは足の裏の真ん中に当たるようにし、目は真っ直ぐ遠くを見て、ペダルを踏みます。
このとき、下の写真のように大人が靴の裏でタイヤに負荷をかけましょう。これは、実際に自転車で走るときの感覚に近づけるためです。
(2)スタンドをはずして「ペダルをこぐ」
いよいよスタンドをはずして「ペダルをこぐ」練習をします。
足を地面から離してバランスをとってすすむステップができていれば、子どもの背中を少し押しながら、こぎ始めをサポートしてあげるだけで、子どもはペダルをこいで進むことができる場合が多いです。
<すぐに「ペダルをこぐ」ことができた場合>
すぐに子どもがペダルこいで進むことができた場合、子どもにペダルを強く踏むように教え、保護者が子どもの背中を押してスピードをつけてあげましょう。そうすると、さらにしっかりとこぐことができます。
<「ペダルをこぐ」ことができない場合>
こぎ始めの「背中を少し押す」サポートで、子どもがペダルをこぐことができない場合は、ペダルをこぎ始めてからしばらくの間、状態が安定するまで子どもの背中を押してあげましょう。
ペダルをこぐことができない場合は、足がペダルからずれて、足の真ん中ではなくかかとなどでペダルを踏んでしまっている場合があります。
最初はペダルに慣れていないため、こういったこともよく起きます。
「バランスをとる」練習がしっかりできていれば、こぎ始めのスタートをサポートするだけで、意外と子どもは自転車に乗ることができますよ。
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