バランスをとる
自転車に乗れるようになるためのステップは「バランスをとる」「ペダルをこぐ」「自分でスタート」の3つです。
まずは「バランスをとる」ことが自転車練習には必要です。
また、進むと同時にきちんと止まるということも、進むこと以上に大切です。
自転車が進めば進むほど、バランスはとりやすくなります。「バランスをとって進み、止まる」これが自転車練習の第一歩です。
講師: 吉田 章(日本サイクリング協会理事 元筑波大学教授[体育科学系]) 近藤 隼人(日本サイクリング協会 指導員) そろそろ“コロ”をはずして、自転車デビューしたい! でも、どうやって? そこで今回は、子どもが自転車に乗れるようになるための練習法を紹介します。 どうすればうまく子どもに乗り方を教えられるか、悩むパパ・ママ必見です! 解説は吉田章さん、実際の指導は近藤隼人さんにしていただきました。
自転車に乗る前に
以下の4つは、初めて自転車に挑戦するときに必要な確認事項や準備です。必ず確認してください。
(1)ヘルメットの着用
子どものヘルメットの着用は、保護者の義務として法律でも定められています。
(2)体に合った自転車を
サドルの高さを確認してください。
<正しいサドルの高さの目安>
サドルにまたがったときに、両足の裏が地面に着いて、膝が軽く曲がる程度です。
(3)自転車は左側からまたがる
自転車は常に、左側から乗って、左側に降りてください。
これは、自転車に乗れるようになる前から、癖をつけておきましょう。
(4)ペダルをはずす
練習のために、ペダルをはずしておきましょう。
※ペダルは、自転車屋さんなど専門の人に頼んではずしてもらいましょう。
※「バランスをとる」練習は、ペダルをはずした状態で行います。
バランスをとる練習
自転車に乗り、足で地面を何度か蹴ってから両足を上げ、自転車が止まるまで、バランスをとりながら惰性で進む練習をします。
自分のやりやすい方法で、バランスのとり方を覚えていきましょう。
※地面を蹴るのは両足同時でも、片足ずつでもOKです。
<「バランスをとる」ことが難しいとき>
子どもにとっては自転車は重たく、初めはとても扱いにくい物です。
そのため、「バランスをとる」練習も最初は子どもには難しく、足を上げたとたんにバランスが崩れます。
そのようなときは、以下の2つを試してみましょう。
▼地面を強く蹴る
子どもが蹴っている足に注目してみましょう。
以下のような傾向がみられる場合、修正し、地面を強く蹴るように促しましょう。
・つま先で地面を蹴っている場合…
強く地面を蹴れず、スピードが出ません。そのため、自転車が倒れやすくなります。できるだけ足の裏全体で蹴りましょう。
・足を高く上げすぎている場合…
重心が高くなるため、自転車が倒れやすくなります。
▼まっすぐに前を向く
「バランスをとる」ためには、まっすぐに前を見ましょう。
そして、下の写真のように保護者が後ろから子どもの背中を押して、スピードを保ったままバランスをとらせます。すると、保護者が手を離しても、子どもは自力でバランスを保ったまま進むことができます。
▼かけ声をかける
子どもが自分でかけ声をかけながら練習することもオススメです。
例えば、「いち、にい、さん」とかけ声をかけ、「さん」のときに強く蹴れば、強く蹴る練習になります。
バランスがとれるようになったら、次のステップに進みましょう。
パパ・ママは焦らずに、子どもが楽しみながら練習できるように見守りましょう。
同じ週に放送された番組記事
- (月)初めての自転車にチャレンジ(1)バランスをとる
- (火)初めての自転車にチャレンジ(2)ペダルをこぐ
- (水)初めての自転車にチャレンジ(3)自分でスタート
- (木)初めての自転車にチャレンジ(4)公道を走る
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