気になる 食物アレルギーの基礎知識

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離乳食をはじめる頃になると気になってくるのが「食物アレルギー」のこと。食べさせたものでもし何か起きたら・・・ と心配になりますね。

そもそも食物アレルギーは、なぜ起こるのでしょうか?
そのメカニズムをざっくりとでも把握しておくことが、子どもの安全とママの安心につながります。この記事では「原因」「予防」「離乳食」「注意」をポイントに、これまでの「すくすく子育て」の専門家のアドバイスから、食物アレルギーの基礎知識をまとめました。


ママのせいなの? 食物アレルギーが起こる原因

自身の妊娠中の食事のせいで、子どもが食物アレルギーになってしまったのではないかと責任を感じるママもいるかもしれません。でも、子どもの食物アレルギーは妊娠中の食事が原因ではありません。

まず、アレルギー症状が起きる仕組みを理解しましょう。体内に異物が入ってくると、体は「抗体」を作って異物を攻撃します。この抗体が過剰に働き、自分の体まで傷つけてしまったときに現れるのが、アレルギー症状です。

食物アレルギーの原因は「荒れた肌」説も

「食べることで、体が食物を異物ととらえて食物アレルギーになる」と考えられてきましたが、「荒れた肌が原因で食物アレルギーになる」という学説も出てきています。

アレルギーの因子となる乳製品、小麦、卵などは日常生活で頻繁に使われているため、乾燥した粉末や細かい粒子などの形で、空気中にもその成分がたくさん含まれています。
肌が健康でバリア機能がしっかりと働いていれば、空気中の食物の成分が体内に入ることはありません。ところが、肌が荒れてバリア機能が弱くなっていると、こうした成分を皮膚から取り込んでしまいます。
そして、それらを「危険なもの」と認識した体が抗体を作り、抗体ができた状態でその食品を口から食べると、体は危険を排除しようと激しく反応するのです。
もちろん肌荒れだけが原因ではありませんが、この説で考えると、初めて食べたものでもアレルギー症状を引き起こすことの説明がつくのだそうです。


食物アレルギー予防にスキンケア?

肌のバリア機能を鉄壁に保ち、食物が肌から入ることを防ぐことは、食物アレルギーを予防する可能性があるとされています。

皮膚は本来、外界のさまざまな刺激から体内を守るバリア機能を備えています。ところが、少しでもカサカサしていたり、赤くなっていたり、ひっかいて傷がある場合には、そのバリア機能が弱まってしまいます。
ですから、肌がカサカサしているような場合は放置せずに、きちんと保湿剤でケアしましょう。傷や湿疹などは薬で早めに治療し、バリア機能を正常に戻すことが大切です。


食物アレルギーを避けるために離乳食を遅らせるのは正解?

遅らせるほうが安全だと考えられていた昔と違い、今は離乳食を遅くすることで食物アレルギーを予防する効果はないといえます。

ただ、食物のなかでも特にアレルギーを起こしやすい「卵・牛乳・小麦など」、命にかかわる重篤な症状を引き起こす可能性のある「そば・落花生など」は、特に注意が必要です。
これらに限らずどんなものでも、初めての食物を与える場合は

 ① 病院が開いている時間に
 ② 耳かき1杯程度から
 ③ 様子を見ながら慎重に

を守って、少しずつ与えるようにしましょう。


食物アレルギーの症状は?

食物アレルギーの代表的な症状は皮膚症状ですが、食物アレルギーにおいて特に気をつけなくてはいけないのが、複数の臓器に同時に症状が出る状態=「アナフィラキシー」です。そして、急激な血圧低下や意識障害などの全身症状が短時間のうちに起こり、命が危険な状態になることを「アナフィラキシーショック」といいます。

食物アレルギーの一般的な検査には、アレルギー症状を引き起こす抗体の有無や度合いを調べる血液検査と皮膚検査があります。また、実際に食物アレルギー症状が出るかどうかを見るための「食物経口負荷試験」という検査もあります。
こうした検査で危険度が高いと診断された場合、または過去にアナフィラキシーを引き起こしたことがある場合などは、エピペン(アドレナリン自己注射薬)を処方してもらい、いつでも対処できるように持ち歩いておく必要があります。

アレルギーでなくても症状が出る場合がある?

ちなみに食物のなかには、ヒスタミンなどの「仮性アレルゲン」と呼ばれる物質が含まれるものも多くあります。例えば、チーズもそうです。
この「仮性アレルゲン」を含む食物を食べることで湿疹などアレルギーに似た反応が起こるケースもあるため、症状が出た=「○○アレルギー」というわけではありません。


わが家の娘は、苦手な牛乳を初めて飲み干した瞬間に(!)口のまわりが真っ赤になったのが最初の症状でした。
「妊娠中に牛乳飲みすぎた?」と落ち込みましたが、本やお医者さんから知識を得たことが、気持ちをずいぶんラクにしてくれました。
何よりもまず正しい理解!前向きに、そして安全に食物アレルギーとつき合うためには、それが大切なのだと身をもって感じた経験でした。


▼詳しくはこちらの「Q&A」をごらんください。

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食物アレルギーって遺伝するの?

食物アレルギーの予防法は?

卵アレルギー 離乳食の進め方は?

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食物アレルギー 離乳食では何に気をつければいい?

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