歯みがき(1)歯ブラシと歯みがき剤について
毎日欠かせない“歯みがき”。きれいにみがけているか自信がない人も多いようです。ここ数年、「赤ちゃん歯科外来」など、乳幼児の歯の相談窓口も増えています。乳幼児の歯みがきについて教えてもらいました。
講師: 関龍彦(日本小児歯科学会 理事/小児歯科専門医)
歯はうまくみがけている?
歯がうまくみがけているかは、「染め出し」で調べることができます。
みがき残しがあれば、ピンクに染まります。
例えば、前歯の裏側はみがけているけど、奥歯の表側にみがき残しがあることも。
歯ブラシ選び
みがき残しを減らすには「歯ブラシ」選びが重要です。
いちばんに気をつけることは、子どもが使う歯ブラシと、大人が使う仕上げみがき用の歯ブラシを分けることです。
子どもに歯ブラシを持たせると、ついかんでしまい、毛先はすぐにボロボロになります。これではきれいにみがけません。
子どもには対象年齢に合わせた歯ブラシを渡し、親はきれいな歯ブラシを別に用意して、仕上げみがきすることが大事です。
仕上げみがき用の歯ブラシ どんなものがいい?
仕上げみがき用の歯ブラシのポイントは、ヘッドが小さくネックが細いものです。毛先も短いほうが、みがきやすいです。
ペンを持つように握る「ペングリップ」にすると、先端にかかる力を加減しやすくなります。
歯みがき剤について
歯みがき剤は、フッ素の入った歯みがき剤を使用するといいでしょう。
フッ素は、歯の質を強化したり、虫歯の原因菌の活動を抑制したりする効果があると考えられています。
フッ素入り歯みがき剤の使用量と安全性は?
フッ素入り歯みがき剤の安全性を気にする方もいますが、歯みがき剤で使用しているフッ化物イオン(フッ素)は、しっかり計算されて入っています。体に悪い影響を与えることはありません。
フッ素入り歯みがき剤は、就寝前を含め1日2回使うのが効果的です。
使う量の目安は、歯が生えてから2歳までが米粒程度(フッ化物濃度 900~1000ppmF)、3~5歳までがグリーンピース程度(900~1000ppmF)、6歳からは歯ブラシ全体(1400~1500ppmF)となっています。
うがいをする場合は、フッ素の効果を残すために、ごく少量の水で1回だけで大丈夫です。
まいにちスクスク「歯みがき」の番組記事
- (1)歯ブラシと歯みがき剤について
- (2)「仕上げみがき」のコツ
- (3)虫歯になりやすい歯
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
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