夫婦の子育てルールの違いは、子どもを混乱させてしまう? 成長に問題はない? ルールの違いで険悪になった…。そんな子育てルールの違いに関する悩みについて、専門家と一緒に考えます。
専門家:
帆足暁子(親と子どもの臨床支援センター 代表理事)
小﨑恭弘(大阪教育大学教育学部 教授)
今回のテーマについて
近年発表された育休取得率の推移によると、男性の育休取得率は3割を超え、夫婦が一緒に育児することが増えてきました。一方で、夫婦の子育てルールの違いがパパママの悩みになることも。
出典:厚生労働省 令和5年雇用均等基本調査 ※平成23年度の取得率は岩手県・宮城県および福島県を除く全国の結果
りんたろー。さん(MC)
夫婦の子育てルールの違いは、多かれ少なかれあると思いますね。
丸山桂里奈さん(MC)
うちもあります。私は怒ってしまうほうですが、夫は褒めるほうで、お互いの意見がなかなか合いません。例えば、ごはんをはやめにあげたいけど、夫は時間をかけるので、「ほかにやることがあるのに」と思ってしまいます。
夫婦の子育てルールの違い、どうすれば解決できる?
祖父母と子育てルールが違うとき、どうすればいい?
子育てルールの違いに悪影響はある?
親は「まぁ、いいか」という楽天的な気持ちと柔らかさを
小﨑恭弘さん
親は、子どもがとても大事で、子どもに「こうなってほしい、こう育てたい」と思うから、価値観やルールという言葉が出てくる。それはきっとよいことです。どうでもいいのなら、こだわることはないでしょう。だけど、あまりルールに縛られたり、こだわりが強すぎると、対立したり、「〇〇でなければならない」と考えてしまいます。それはつらいです。親は「まぁ、いいか」という楽天的な気持ちと柔らかさを持って関わっていってほしいと思います。
ママとパパは少し力を抜いて、ただ一緒にいるだけでいいと思えるような関係の時間をつくって
帆足暁子さん
子育てでは、子どもは思うようになりませんよね。大変な中で、ママやパパは頑張って子育てしていると思いますが、きっと「たのしい」「かわいい」と感じる瞬間もたくさんあると思います。せっかく一緒に家族となったので、ママもパパも子どもも、毎日何かをたのしいと思いながら過ごしていけるといいですね。
今回はルールの違いについて考えましたが、根底にあるのは「夫婦が互いをどれだけ大事にできているか」だと思います。相手を大事に思えていないと、ルールが違ったときに「私のほうが正しい」にすり替わりやすいのです。縁があって一緒になったわけですから、お互いが尊重し合って、子どもの育ちを一緒に見守りながらつくっていってください。
子どもが小さい大変なときに、お互い尊重し合って理解しようと思う姿勢ができていれば、年を重ねても幸せな家族、夫婦でいられると思います。子どもが巣立ったあとには夫婦が残りますが、そのとき「この人と一緒でよかった」と思える。
大変なことはたくさんありますが、本当に頑張っているから、お互いに少し力を抜いて、ただ一緒にいるだけでいいと思えるような関係の時間をつくっていけたらいいですね。