秋冬になると増える感染症。子どもが熱を出したり、おなかをこわしたりすると心配ですよね。
病気の時は「いつもとどう違うか」ということがとても重要になります。
今回は、異変に気づくための、子どもの「いつも」を知るポイントです。
講師: 野村さちい(小児救急看護認定看護師/「つながる ひろがる 子どもの救急」代表)
いつもとどう違うか
解説:野村さちいさん
発熱や下痢・おう吐など、子どもが病気のときは、どんな場合に受診したらいいか迷うこともあります。そこで役立つポイントが「いつもとどう違うか」です。
大切なのは、病気のときに「いつもと違う」に気づくこと。赤ちゃんは言葉で「痛いよ」「苦しいよ」と伝えることができないので、サインを出します。そのサインをしっかりキャッチするために、元気なときの「いつも」を知っておきましょう。
元気なときに「いつも」を知るには?
解説:野村さちいさん
元気な時に「いつも」を知るためには、五感を使って意識して、触る・見る・嗅ぐ・聞く・感じることが大切です。
頭~全身を触る
まずは、頭から全身を触ってみましょう。
頭を触って、どこがボコボコしているか、わが子の頭の形はどんなかを確認してみましょう。赤ちゃんの頭の上あたりが腫れたりへこんだりするのは病気のサインである場合もあります。
首のあたりから、全身も触っていきます。
おなかを触る
続いては、おなかを触ってみましょう。
おなかの張りや、柔らかさはどれぐらいでしょうか。いつもの状態を知っていると、異変に気づくことができます。
病気のサインとしては、例えば、おなかがとても張っていたり、いつも通り触っているのに子どもが嫌がったりする、といったことがあります。
呼吸
さらに、呼吸したときのおなかや胸の動きを見てみましょう。
呼吸しているときの胸・おなかの動き、スヤスヤ寝ているときの動きをみます。
病気で呼吸が苦しいとは、リズムがいつもより早かったり、いつもは聞こえない音がしたり、異様にへこんだりするといった場合があります。
爪の色・肌
ほかに、爪の色や、肌を触った感じなども「いつも」がどんなものか知っておくとよいでしょう。
ふだんのスキンシップで意識
難しいことや、やらねばならないことではなく、スキンシップのひとつとしてたのしんでください。
ポイントは、ふだんのスキンシップで意識してみること。ちょっと意識してみるだけで、病気になったときに「いつもとの違い」に気づけます。
小児科医は、親の「何かおかしい」「いつもと違う」というメッセージを大事にします。迷うときは直感を信じていいのです。
子どもの病気に関するお役立ち情報
ウェブサイト「こどもの救急」
「こどもの救急」のウェブサイトでは、気になる症状を選び、当てはまる項目にチェックを入れると、受診の目安を示してくれます。
こども医療電話相談 #8000
休日夜間などの相談窓口「#8000」もあります。この番号に電話すると、小児科医や看護師が対応してくれます。番号を登録しておくと、困ったときに役立つかもしれません。
※都道府県により実施時間などが異なります
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
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