■対談記事① ■「愛犬のための健康チェック」 原宿犬猫クリニック院長 本間梨絵先生(獣医師)聞き手:岩田まこ都 ■対談記事② ■「愛猫に定期的な健康診断を」 東京猫医療センター院長 服部幸先生(獣医師) 聞き手:岩田まこ都
■対談記事① ■「愛犬のための健康チェック」
愛犬のための日頃の健康チェックについて、原宿犬猫クリニック院長の本間梨絵先生にお話を伺いました。
対談:愛犬のための健康チェック 第1回「太った?やせた?」(ロイヤルカナン公式YouTubeチャンネルより)
お話を伺ったのは
本間梨絵先生(獣医師)
原宿犬猫クリニック院長
【聞き手】
岩田まこ都さん
NHKEテレ「きょうの健康」キャスター
ワンちゃんの健康チェックについて教えていただけますか?
ワンちゃんは体調不良を隠す習性があるため、なかなか変化に気づくことができません。ですから、愛犬の「普段」の状態を知って、「異常」に気づくことが大切なんです。
具体的にはどのようなことをすればいいのでしょうか?
見た目では気づきにくい変化なので、まずは定期的に体重を測りましょう。太ったかやせたか、急な体重増加や減少に気づけば、病気の早期発見にもつながります。
ワンちゃんの体重、どうやって量るのがよいのでしょうか?
ご家庭でワンちゃんの体重を量るには、まず、飼い主さんが体重を量ります。次にワンちゃんを抱っこして体重を量ります。その体重から、飼い主さんの体重をひくと、ワンちゃんの体重がわかります。ワンちゃんの健康チェックのために、1か月に1回、定期的に量るようにしてください。適正体重よりも多かったり少なかったりする場合は、食事や運動などの対策が必要です。
ワンちゃんの肥満にはどのようなリスクがあるのでしょうか?
肥満になると、適正体重のワンちゃんに比べ、寿命がおよそ2年短くなると言われています。人のおよそ10年に相当します。太ると糖尿病になる可能性がありますし、関節が腫れて痛みを起こす関節炎になることもあります。さらに、運動が億劫になり、太りやすくなってしまいます。
日頃の体重管理が、ワンちゃんの健康を守ることにつながるんですね。
そうです。そしてもし、「いつもと様子が違う」「変わってきた」と気づいたときは、動物病院を受診しましょう。
ワンちゃんの「適正体重」がわからないときはどうしたらいいですか?
動物病院では、ボディ・コンディション・スコア、BCSを使って、ワンちゃんの体型判断をさせていただくとともに、体格や年齢などに基づいた「適正体重」を教えてくれると思います。ご自身で判断しないで、わからないことやお悩みは、ぜひ気軽にご相談いただければと思います。
【ボディ・コンディション・スコア(BCS)】 ※画像は、クリックすると拡大して見ることができます。 ★ボディ・コンディション・スコア BCSについてのさらに詳しい解説はこちら↓↓
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■対談記事② ■「愛猫に定期的な健康診断を」
愛猫のための定期的な健康診断について、東京猫医療センター院長の服部幸先生にお話を伺いました。
対談:愛猫のための定期的な健康診断 第1回「猫に診断は必要なの?」(ロイヤルカナン公式YouTubeチャンネルより)
お話を伺ったのは
服部幸先生(獣医師)
東京猫医療センター院長
【聞き手】
岩田まこ都さん
NHKEテレ「きょうの健康」キャスター
どうして猫に健康診断が必要なんですか?
もともと単独で生活している猫は、 弱みを見せず、 辛さや苦しさなどを隠す習性があ
ります。そのため外から見ているだけでは体の不調がわかりにくいんです。
知らないうちに病気にかかっていて、気がついたら手遅れということもあるんでしょうか?
飼い主さんが明らかにおかしいと感じた時は、病状がかなり進行していることが多いで
す。病気にかかっていても、遊びをやめなかったり、食欲があったりということはよくあ
るので、気づきにくいんです。
健康診断の受診率はどれくらいでしょうか?
あるアンケートでは、8割の飼い主さんが「健康診断を受けた」と答えていますが、そのうちのさらに8割は問診・視診・触診だけしか受けていませんでした。血液検査や尿検査など、一般的な検査をセットで受けた人は少ないのが現状です。
【猫の健康診断 受診率】
なぜ猫を病院につれていく習慣がないのでしょうか?
猫は「場所につく生き物」と言われているように、基本的に外出が嫌いで、飼い主さんが病院に連れていくことが大変だからです。また、室内で飼育していれば感染症や寄生虫の心配はないと自己判断し、健康診断は不要と考えている飼い主さんもいらっしゃいます。
嫌がる猫を無理やり動物病院に連れていくのは、猫も飼い主さんも辛いですよね?
みなさん、猫を愛している、大切な家族だとおっしゃいます。だからこそ自分の子どもの場合と同じように、病院が嫌いだからと受診をやめることなく、健康診断を受けていただきたいなと思います。
健康診断のメリットは?
1 つ目は病気の早期発見です。 特に猫は高齢になると、慢性腎臓病やがんが増えてくるので、早目に治療することが大切です。
もう一つは、健康時の検査数値がわかることです。病気になった時に健康な時との比較ができるので、病気の早期発見に役立ちます。
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