赤ちゃんからの防犯教室(2)歩くときに気をつけること

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2024/09/02

出典:まいにちスクスク[放送日]2024/08/30[再放送]2024/09/03

子どもを狙った犯罪などの危険から自分を守る力は、小さいうちから育てられるのでしょうか。安全教育の専門家、清永奈穂さんに防犯の基本を教わります。

講師:
清永奈穂(NPO法人 体験型安全教育支援機構 代表理事)

しっかり前を向いて歩く

危険に早く気づいて避ける基本は、「しっかり前を向いて歩く」ことです。赤ちゃんのうちから、大人がしっかり前を向いて歩くところを見せましょう。

人とすれ違うときに近すぎると、手を出されることがあります。狭い道でも、大人が腕を広げたくらいの距離を保つようにしましょう。

「歩きスマホ」は危険です。スマホなどに気をとられていると、危ないことに気づくのが遅くなります。赤ちゃんが寝ていても、スマホは使わないようにしましょう。

しつこいときは、はっきり断る

赤ちゃんを連れていると、近づいてくる人・声をかけてくる人がいます。顔見知りや見守ってくれる人ならいいのですが、顔や体を触る・だっこしたがる・写真を撮るなど、しつこい人には「はっきり断る」ことも必要です。

「かわいい、だっこしたいな」「かわいいね、写真を撮っちゃおうかな」といったことを言われたら、「ありがとうございます」「(子どもが)泣いてしまうので」「寝ているので」などと答え、さりげなく、背中を見せながら去りましょう。
触ってきたり、どこかに連れて行こうとしたりするのは危険な行為です。「断ったら悪いかな」と思うかもしれませんが、子どもを守るために体を傾けて背中を向けてください。あまりにもしつこい、距離が近いなど、違和感をおぼえたら、相手に刺激を与えない程度にさりげなく距離をおきましょう。

子どもが歩くときに気をつけたいこと

外を歩くときには、20mくらい先を見て歩きます。電車の車両1両がおよそ20mです。道路では、電柱の間隔(30~50mが一般的)も目安になります。

犯罪者は、20mほど離れたところから標的になる子どもに狙いを定めて、近づいてくるという調査結果があります。離れたところから、子どもがひとりでいること、まわりに人がいないこと、どこに逃げ道があるのかなどを見ながら近づいてくるのです。

そして徐々に近づき、「まだ誰も気がついてない」「成功しそう」と思ったら、6mぐらいのところで犯行を決意し、一気に近づきます。そのため、基本は20m前方を、最低でも6m前方に注意して、あやしそうな人がいる場合は引き返しましょう。

すれ違わざるをえない場合、最低でも1.5m(大人が手をいっぱいに伸ばしたくらい)離れましょう。
前だけでなく、うしろを確認することも大事です。特に玄関を開けるときは注意しましょう。

「声かけ」への対応

「声かけ」の被害は、小学校に上がったら急増します。

そこで子どもがはっきり・きっぱり断ると、「この子は連れて行きにくいな」と思わせることができ、犯罪を踏みとどまることもあるそうです。

子どもの興味をひく言葉を使ってたくみに誘ってくる大人にだまされないために、「いやです」「だめです」「いきません」を覚えておきましょう。
「子猫を探している」「○○さんの家はどこ?」など子どもが反応しがちな問いには、口頭で答えるだけならよいですが、近づきすぎず、一緒についていくことのないようにしましょう。

車に連れ込まれないように、基本的に歩道を歩くようにします。ガードレールがない道では、できるだけ道の端を歩きます。車から声をかけられたときは、近づかず、車の進行方向と逆の向きに逃げるようにしましょう。


清永奈穂さん

「いやだ!」と拒否を示すと、不審者はそれ以上手を出さない傾向があります。「小さな勇気」を持って、はっきり・きっぱり断ることが必要です。

まいにちスクスク「赤ちゃんからの防犯教室」の番組記事

まいにちスクスク
 
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