褒め方・叱り方(2)“自分で”を伸ばす褒め方

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2024/02/12

出典:まいにちスクスク[放送日]2024/02/10[再放送]2024/02/13

子育てをしていると、子どもを叱りたくなるときがありますよね。保育園の現場から、子どもの目線に立った接し方を教えてもらいます。

講師:
吉村直記(おへそグループ統括園長)

「WHY」ではなく、「HOW」で

園での食事の様子を見ていると、ごはんをこぼしてしまった子がいました。

こんなとき、「なんでこぼすの?」のように「WHY(なぜ)」を使いがちです。できるだけ「HOW(どのように)」で質問すると、子どもが考えたり、気づけたりする可能性があがります。

「次は、どうやったらこぼさずに食べられそうかな?」と聞くと、自分でお茶わんを手前に引き寄せました。このほうがこぼしにくいと思ったんですね。

上着のチャックが閉められずに困っている子には…

閉める部分を持って「みてみて、どうやったらできそうかな」と聞くと、「えっと、こう…」と言いながら、ちゃんと閉めることができました。

いちばん困っているのは本人で、「どうやったらいいんだろう?」と不安を抱えています。本人が考える助けになる問いかけや質問をしてあげてください。

子どもが自分でやるには、どう関わればいい?

ここで、みなさんからの相談を吉村直記さんに聞きました。

着替えや食事のとき「ママがやって」「手伝って」ばかりです。どんな関わり方をすればいいですか?
(お子さん2歳のママ)

子ども自身が考えたり、気づいたりする行動の習慣を

吉村直記さん

どうしても、「手伝ってあげたい」「手伝ったほうが早い」となりがちです。でも、あくまで、子ども自身が考えたり気づいたりする行動の習慣を身につけることが大切です。「4Hのステップ」をおすすめします。

4Hのステップ

「4H」とは、「HOMERU(褒める)」「HOW(どうやったら)」「HINT(ヒント)」「HELP(ヘルプ)」です。小さくステップを分けることで、子どもが取り組みやすくなります。

靴を履くときのサポートをみてみましょう。

HOMERU(褒める)

まずは、1つ目のステップ「褒める」。できる場合は、「いいね」「上手だね」の声かけで十分です。子どもは、褒めてもらったから「またやろう」、上手だねと言われたから「もう1回チャレンジしてみよう」と思えます。

HOW(どうやったら)

こちらの子は、なかなか靴を履こうとしません。そこで、2つ目のステップ「HOW(どうやったら)」に進みます。

「どうやったら履ける? どっちの足を入れる?」のように声かけします。すると、「こっち」と応えてくれました。その後、やる気を出して自分で履けました。

HINT(ヒント)

なかなか靴に足が入らない子がいると、手を貸したくなります。でも、ぐっと我慢して「ヒント」を出しましょう。

「こっち(つま先)から入れたら履きやすいよ」と言うと、自分で足を入れることができました。でも、自分でテープをとめるのは難しいみたいです。

HELP(ヘルプ)

ここで、ようやく手伝います。最後のステップ「ヘルプ」です。「ぎゅーって、ひっぱろうか」と声をかけながら、一緒にテープをとめました。


次にチャレンジしてもらう、やる気をアップしてもらうことが大切です。小さなステップで応援しながら、褒めポイントを探してみましょう。


まいにちスクスク「褒め方・叱り方」の番組記事

まいにちスクスク
 
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