おうちで防災キャンプ(3)トイレ編
近ごろ、おうちでキャンプ気分を味わいながら、防災意識を高める「おうち防災キャンプ」が注目されています。家をテントに見立て、子どもと一緒に楽しくキャンプをしながら、災害を乗り切る力をつけましょう。
おうち防災キャンプは、外でキャンプするよりも挑戦しやすく、特に小さな子どもがいる家庭では、天気や虫刺されの心配もありません。ぜひ親子で楽しく防災力アップを目指してください。
講師: 今泉マユ子(管理栄養士/防災士)
非常用の携帯トイレ
誰もが気になる断水時のトイレ。災害時、水が手に入らない場合、衛生面が心配になりますよね。非常用の携帯トイレにどんなものが入っているのか見てみましょう。
この携帯トイレの場合は、袋が3枚と凝固剤が入っています。
凝固剤の代わりに吸水シートのものもあります。さまざまなタイプがあり、使用方法も違うので確認してください。
携帯トイレの使い方
実際の便器の代わりに簡易トイレを例にして、携帯トイレの使い方を紹介します。
まず便座を上げて、1枚目の袋をかぶせます。この袋があると、次に使う2枚目の袋が便器の水に触れず、ぬれません。
次に便座を下ろし、2枚目の袋をかぶせ、用を足します。
そのあと凝固剤をかけて、2枚目の袋を取り出します。
袋を根元でしっかり結びます。手で結んでもよいのですが、汚物を入れた後はできるだけ空気を抜いて、根元を細いひもで縛って密封するのがよいでしょう。臭いもれや液もれがしにくくなります。
最後に、汚物が入った袋を3枚目の袋に入れて結びます。ふたのついたゴミ箱や衣装ケースに入れて保管してください。
2回目以降のトイレは、2枚目の袋を新しい物に換えながら行います。3枚目の袋に何個かたまったら捨てましょう。捨てるときは、住んでいる地域で捨て方をチェックしてください。
このようなセットのほかにも方法があります。例えば、家にあるゴミ袋を使ったり、凝固剤の代わりに吸水シートや新聞紙を使ったりすることもできます。
実際に使うときは、子どもが袋のゴワゴワ感を嫌がるかもしれません。そんなときは、2枚目の袋を便座の下にして、便座をふだんと同じ状態にしてもよいかもしれません。
ペットボトルシャワー
おむつかぶれがひどいときや、下痢気味のうんちのときは、お尻をペットボトルシャワーで洗い流しましょう。
作り方は、ペットボトルのふたに穴をあけるだけです。
使うときは、おむつを下にしいたまま洗ってOKです。狙った汚れを落とすことができます。
※ぬるま湯を使いましょう
実験として、ペットボトルの口とペットボトルシャワーを比較してみましょう。
まず、ペットボトルの口で、そのまま流すと… かなり水を使ったので水たまりができました。
次は、ペットボトルシャワーでやってみると… 少なくてすむので節水できますね。
今泉マユ子さん 災害が起きたときに、ふだんしていないことが急にできることはありません。慣れておくことが大切です。おうち防災キャンプで楽しみながら、できることを増やしていきましょう。
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
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