楽しく遊んで手先を器用に!(1)紙コップ・牛乳パックを使った遊び

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2024/08/05

出典:まいにちスクスク[放送日]2024/08/01[再放送]2024/08/05

はさみや箸を使う、字を書くなど、手や指先を器用に使うには、小さいうちから手や指を使ってたくさん遊ぶことが大切です。体の動きの専門家と遊びの達人に、身近なもので楽しく手先を使う遊びを教えてもらいました。

講師:
山口裕美子(おもちゃコンサルタント)
専門家:
笹田哲(作業療法士)

※紹介している年齢や発達の段階などは目安です。子どもの遊ぶ様子を見ながら、無理に手を使わせたり、練習させたりしないようにしましょう。

紙コップで遊ぶ

紙コップは、積んだり転がしたりして遊ぶことができます。

軽くて、転がっても戻ってくる紙コップ。ハイハイの時期から手を使って遊べます。

1歳くらいから、紙コップのふちだけでなく、底をつかんで持ち、並べる・積むなどもできるようになってきます。

くるくる百面相

紙コップを使った遊び「くるくる百面相」を紹介します。

準備するのは、絵の一部分を切り抜いて穴をあけた紙コップ(左)と、いろいろな絵を描いた紙コップ(右)です。

穴をあけた紙コップを外側にして、2つの紙コップを重ねると、切り抜いた部分から絵が見えます。

内側のコップを回すと、絵がどんどん変わっていきます。顔などの絵は、間隔をあけて描いておきましょう。

紙コップをぴったり重ねてしまうと、回しづらくなります。

キッチンペーパーやティッシュをたたんだものを中に入れてから重ねてみましょう。

内側の紙コップが奥まで入り込まないので、持ちやすく、簡単に回すことができます。
※ホットドリンク用として売られている表面がザラザラした紙コップを使うと、何も挟まなくても回りやすいものが作れます

小さいうちは横向きのほうが回しやすく、手首がうまく使えるようになると縦向きにしても回せるようになります。

両手で持ち、手首をひねるこの遊びは、おわんやコップの底を持つ、水筒のふたを開けるなどの動きにつながります。

牛乳パックごま

続いて、簡単に回せる「牛乳パックごま」を紹介します。

牛乳パックの側面の辺を切り開くと、十字の形になります。

パックの底の部分を折って、中心になるところをとがらせておきます。これだけで、牛乳パックが「こま」になります。

手首をひねって回してみましょう。

赤ちゃんは動くものに興味を持つので、色をつけた大きなこまに、目がくぎづけになり、自然と手が伸びます。シールなどで色をつけてみましょう。
※乳製品アレルギーを持つ子どもが遊ぶと症状が出ることがあるので注意しましょう

指や手首をうまく使えなくても、手のひらで払うだけで回ります。自分で回すおもしろさを知って試すうちに、次第に指と手首で回す動きに近づいていきます。

上手に指でつまめるようになったら、余った牛乳パックでつまみをつくって、こまの中心につけてみましょう。もっとよく回りますよ。

ペットボトルのキャップをつまみにしてもいいですね。
※ペットボトルのキャップは誤飲しないように注意しましょう

小さいサイズにすると、速く回るコマになります。

余った牛乳パックを切って花の形にしたり、色をつけたりすると、回したときの模様が変化して楽しいですよ。

形が多少いびつでも回るコマが作れます。好きな絵を描いて、いろいろ試してみましょう。

つまんで回す動きは、えんぴつやスプーンなどを上手に持ったり、服のボタンをつまんだりする動作につながります。

笹田さんからのポイント「見る」力

ここで、子どもの体の動きと発達にくわしい笹田哲さんからのポイント。

この遊びでは、自分の指とこまの面をしっかり見ないと、うまく回りません。手先を使うときは「しっかり見る」「見続ける」力も大事なのです。

こまの変化に興味をひかれ、動くものを「目で追う」力も引き出されます。

目で見て、手を出して持ち、触って、動かそうと工夫する、自分で動かしたらこんな変化が起こる、ということを発見する。もっと動かしたくなる。子どもは、この繰り返しをすることで、楽しみながら、できることを増やしていきます。

牛乳パックブロック

もうひとつ、牛乳パックを使った遊びを紹介します。牛乳パックを平らにつぶして、指2本から3本くらいの幅で切り分けてブロックにします。
積んで、崩して遊べます。積むことができなくても、小さいうちから持つことができます。

つまんで崩れないようにバランスをとりながらそっと手を離す、バランスゲームも盛り上がります。ブロックをたくさん用意すれば、より高く積めます。崩れても大きな音がしなくて、当たっても痛くありません。


山口裕美子さん

親は、正しいやり方を教えてあげたくなりがちですが、早くできるようになることが目標ではありません。少し見守って、待ってあげることも大切です。

まいにちスクスク「楽しく遊んで手先を器用に!」の番組記事

まいにちスクスク
 
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