親子ではじめるスイミング(1)お風呂で水に慣れよう
まだうまく歩けない時期からでも気軽に楽しめるスイミング。多くの子どもたちに水泳を教えてきた、元オリンピック選手の長崎宏子さんに、3回に渡ってバタ足までの流れを教えてもらいます。
講師: 長崎宏子(競泳 元五輪代表選手)
プールに行く前に
赤ちゃんは、もともと羊水の中にいたので、水への順応能力を持って産まれてきています。水が怖いと思うまでに、楽しい水の体験をたくさんさせることが大切です。
おむつのとれていない子どもは、プールなどに連れて行けないこともよくあります。プールに行く前の準備として、自宅のお風呂で遊びながら水に慣れていきましょう。
お風呂の準備
お湯の温度は、のぼせないように通常より少し低めの温度(36~38℃)に設定します。短時間なら入浴の通常温度(40℃前後)でも大丈夫です。
お湯の量は、子どもが立ったときのおなかあたり、大人が座ってひざ頭が出る程度が目安です。
また、水を飲んでしまう恐れがあるので、入浴剤などは入れず、清潔なお湯で行いましょう。
バシャバシャ遊び
まずは、手や足を使ったバシャバシャ遊びをしてみましょう。
手でバシャバシャ
子どもの手を握って、上下に動かしたり、横に動かしたり、一緒にチャプチャプして遊びます。
足でバシャバシャ
後ろ向きで抱くような姿勢をとり、両足を手で支えてあげます。
「ヨーイドン」のように声をかけて、バタ足みたいに動かしてみてください。
遊びのポイント
最初は子どもの手や足を持って一緒に動かし、手本を見せてあげるのがポイントです。水に慣れると、自発的にバシャバシャ遊びをはじめます。
慣れてきたら、コップやシャワーなどで頭からやさしく水をかけてあげると、より水への恐怖心がなくなるのでおすすめです。
「お水で遊ぶのが楽しい」と思ってもらうことがいちばん大切です。水しぶきで、水のさまざまな音や感覚を楽しみましょう。顔に水がかかる経験もさせてあげるとよいですね。
オモチャ遊び
続いては、オモチャ遊びです。
オモチャをお風呂の底へ沈めて…
それを拾ってもらいます。
オモチャは、子どもが興味を持ちやすいカラフルなものがおすすめです。身近な家庭内グッズでも代用できますが、水や口に入れても無害なもの、誤飲しないサイズのものを選んでください。
自発的にオモチャ拾いできるように、「ママは届かないけど、とれる?」のように声かけをしながら、一緒に楽しんでください。
オモチャ拾いは、水の中に興味を示してもらう遊びです。顔を水に入れるのは最大の難関になりますが、水面に顔を近づける動きは、ゆくゆく潜るための練習にもなります。楽しみながらやってみましょう。
長崎宏子さん 自宅のお風呂で毎日少しずつ慣れていけば、はじめてのプールでもきっと怖がらずに楽しめますよ。
まいにちスクスク「親子ではじめるスイミング」の番組記事
- (1)お風呂で水に慣れよう
- (2)プールで水に慣れよう
- (3)泳ぎの準備
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
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