外遊びでのトラブル(1)熱中症・水の事故

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2024/07/29

出典:まいにちスクスク[放送日]2024/07/25[再放送]2024/07/29

子どもたちには外で思い切り遊んでほしい。でも、思わぬケガや事故にあわないか心配ですよね。外遊びで起きやすいトラブルの対処法や予防法を教えてもらいました。
今回は、熱中症と水の事故です。

講師:
飯村知広(小児救急看護認定看護師)

熱中症

子どもは、大人よりも熱中症にかかりやすいといわれています。自分で体温管理しづらく、脱水症状になりやすいのです。

「気温や湿度が高い日」「日ざしが強く風が弱い日」「睡眠不足・朝食を食べていない日」は熱中症のリスクが高く、注意が必要です。

熱中症の症状は三段階あります。めまいや立ちくらみ、おう吐や頭痛といった症状の他に、けいれんや意識障害を起こすこともあります。子どもの場合、病状の進行が早く、段階もはっきりしないので特に注意しましょう。

熱中症の処置

熱中症を疑った場合、まずは子どもを涼しい場所に移動してあおむけに寝かせましょう。

次に、首・脇の下・太ももの付け根など、太い血管がある部分を冷やします。外遊び中で氷がない場合は、できるだけ冷えたペットボトルなどを使いましょう。

水を子どもの体にかけてうちわであおぐと、熱が蒸発して効果的に冷やすことができます。
※うちわがない場合は、タオルやハンカチであおいでも大丈夫です

意識がある場合は、水よりも早く水分を吸収できる経口補水液などで水分摂取しましょう。
意識がなくなった場合は、すぐに、119番に通報してください。

熱中症の予防ポイント

熱中症予防のポイントは、高温・多湿な場所を避ける、帽子や日傘などで直射日光を避ける、水分をこまめにとり体を冷やすことです。体調を崩しているとリスクが高まるので、十分な睡眠と食事を心がけてください。

水の事故

子どもは限界まで頑張って泳いでしまい、声を出さずに静かに沈んでいくことが多いので要注意です。

子どもが溺れたときの対応

溺れている子どもを水の中から引き揚げたら、呼吸の観察を行います。

呼吸ができているかを口元だけで判断するのは難しいので、胸やおなかが上下しているかどうかで呼吸を確認しましょう。
また、無理に水を吐かせようとすると、誤えんにつながるので絶対にやめてください。

呼吸があれば、おう吐などでのどをつまらせないように、頭を軽く横向きにします。タオルなどでぬれた体を拭いて保温しましょう。

心肺蘇生法

呼吸の有無の判断に迷う場合は、心肺蘇生法を行います。

まずは、胸骨圧迫です。手のひらの付け根を、胸の真ん中あたりにあてます。

この部分を、30回強く押していきます。
※1分間に100~120回のペースで押します

胸骨圧迫30回のあとに、人工呼吸を行います。片手を額にあて、反対の手であご先を持ち、大きく後ろに反らせて気道を開きます。額を抑えている手で鼻をつまんでください。

口を覆うようにして、直接2回息を吹き込みます。

子どもに明らかな動きが戻るか、救急隊が到着するまで心肺蘇生法を繰り返しましょう。

水の事故を防ぐポイント

水の事故を防ぐポイントは、浮き輪などを使うこと、絶対に子どもから目を離さないことです。川や海は急に深くなっている場所があるので注意が必要です。また、事前に「一人で勝手に遊びに行かない」などのルールを決めておきましょう。


まいにちスクスク「外遊びでのトラブル」の番組記事

まいにちスクスク
 
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