よちよち歩きの赤ちゃんの靴は、不安定な足を保護できて、しっかりフィットしていることが大事です。子育て家族に靴選びと履き方を教えている吉村眞由美さんに話を聞きました。
今回は、初めて外で履く靴についてです。
講師: 吉村眞由美(早稲田大学 招聘研究員)
ファーストシューズは、いつごろ用意すればいいの?
ファーストシューズと呼ばれる、よちよち歩きの時期の靴は、いつごろから用意すればいいのでしょうか。
つかまり立ちを始めたら、靴を調べ始めるのがおすすめです。赤ちゃんの足はすぐに大きくなります。
どこにもつかまらずに4~5歩、連続して歩けるようになって、そこで尻餅をついたりしゃがみこんだりしても、またすぐに歩こうとする様子が見られたら用意するタイミングです。
選び方のポイント
ファーストシューズの条件は、まず、ベルトがついていて、調節・固定がしやすいこと。なおかつ履かせやすいことです。靴の履き口が大きく開いて、足を入れやすい靴が履かせやすいでしょう。
面ファスナーがベルトの裏全体についていると、細かい調節がしやすいです。
足首の前側からかかとに向けて、斜めの方向にベルトがついていると、しっかり固定できます。
中敷きが取り外せるものが便利です。サイズの確認がしやすく、洗うことができ、乾燥も早いので衛生的です。
次に、靴底です。歩き方に合っているものを選びます。よちよちの不安定さを補うように、まっすぐに平らで、置いたときにぐらぐらせず、安定感があるものがよいでしょう。
そして、かかとを包む部分が硬く、しっかりしているもの。歩いたり立ったりするとき、体重を支えるという意味でも、かかとはしっかり硬さがあったほうがいいでしょう。
また、歩き始めの時期は「ミドルカット」がおすすめです。高さがあって、ぐらつきがちな足首を支えてくれます。
スムーズに前に歩けるようになってきたら、ローカットのほうが歩きやすくなります。
靴の履かせ方
靴選びも大切ですが、正しく履くことはもっと大切です。
靴を履くときは、靴下を必ず履かせます。
まずベルトを外し、ベロを立てて履き口を広げておき、つま先から足を入れます。
ベロを内側に戻して、足を伸ばしてかかとをトントンとします。これがポイントです。
かかとを地面にトントンとすることで、靴のかかとに足のかかとがスポッとはまります。
このポジションがずれないように、足首の両脇を、靴の上からぎゅっと押さえます。
おさえた状態をキープして、足首に近いほうから順にベルトをとめます。きつめに引っ張りながらとめるのがコツです。
かかと側もトントンしてとまっているので、後ろと前から挟み込むような形で、とてもいい安定感が生まれます。
靴の上からかかとを持って、上下に動かし、しっかりフィットして足と靴が一体化しているか確認します。ゆるいと、かかとがずれたり、靴が脱げたりして、足に負担がかかります。その場合は、履き直してください。
靴を履きはじめてから
家では歩いていたのに、靴を履いたら歩かなくなる子もいます。まず、室内で靴に慣れてから外に出ると、歩き出すかもしれません。
よちよち歩きの時期は足の成長が早く、短い間隔での買い換えが必要です。
また、靴を履く機会が少ないこの時期は、靴底の減りや型崩れなどの傷みがなければ、お古の靴も活用できます。ジャストサイズを正しく履かせることが大事です。
足がベストポジションになる履き方は、小さいうちに身につけましょう。
まいにちスクスク「子どもの足と靴」の番組記事
- (1)赤ちゃんの足の特徴
- (2)ファーストシューズの選び方・履き方
- (3)元気に歩く時期の靴
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
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