赤ちゃんとのコミュニケーション(1)声かけ
はじめての子育ては、わからないことだらけ。赤ちゃんへの接し方で悩んだり、戸惑うことはありませんか? そこで、どのように赤ちゃんとコミュニケーションをとればいいのか紹介します。
今回は「声かけ」について。
講師: 市川香織(東京情報大学 教授) 助産師の経験を生かして、これから親になる世代に赤ちゃんとの接し方をアドバイスしています。
ある会社が行った子育てに関するアンケート調査があります。
※三菱UFJリサーチ&コンサルティング調べ(2014年)
6割以上の母親が「子どもとの接し方に自信が持てない・不安だった」と回答しています。「どうやって赤ちゃんとコミュニケーションしてよいのかわからない」と、不安を感じる父親もいるのではないでしょうか。
赤ちゃんはことばで自分の気持ちやしてほしいことを伝えることができません。だからこそ、ママ・パパのほうから、積極的に「声かけ」をすることが大切です。
例えば、散歩のときに「いい天気だね」「風が気持ちいいね」のように、ささいなことでもいいので、感じたことを「ことば」にして伝えてみましょう。大人のことばで話しかけてあげれば十分です。
赤ちゃんはとても敏感で、五感ではいろんなことを感じとっています。なので、大人が感じたことを、赤ちゃんが感じているかのように声をかけてあげる。すると、赤ちゃんもよろこんで、同じ気持ちになれるでしょう。
「寒くない?」など、赤ちゃんの気持ちを探るように話しかけることもよい方法です。声かけをしているうちに、赤ちゃんの反応から、どんな気持ちなのかわかるようになっていきます。
絵本の読み聞かせもよいといわれています。
赤ちゃんがひとり遊びで楽しんでいるときは、「楽しいね」と声だけかけて、見守るのもよいでしょう。
赤ちゃんは身近にいる大人が声をかけてくれると、とてもうれしく、安心します。声かけは大人と赤ちゃんの信頼関係を築く第一歩なのです。
また、声かけは赤ちゃんの脳を刺激し、なん語(喃語)やことばの形成につながっていくといわれています。
赤ちゃんの反応がわかるようになれば、「声かけ」もどんどん楽しくなり、自然に育児にも自信がわいてきます。
市川香織さん 「声をかける」と気構えるのではなく、パパもママも、ふだんから楽しい気持ちを赤ちゃんと共有しましょう。コミュニケーション自体も楽しくなり、声をかける内容も深まっていきます。ぜひ楽しんでやっていただきたいなと思います。
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
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