毎日欠かせない歯みがき。でも、子どもが嫌がるなど、悩んでいるママ・パパも多いと思います。小児歯科医の土岐志麻さんに、歯みがきのしかたや口の中のケアを教えてもらいました。
今回は、3~5歳までの場合です。
講師: 土岐志麻(歯科衛生士委員会 委員長/小児歯科医)
3歳ごろからの歯みがき
3歳を過ぎると20本の乳歯が生えそろいます。また、自我が芽生え自分で磨きたがるようになります。そんなときは、ぜひ自分で磨かせてあげてください。
歯ブラシは、毛のかたさがふつうで、しっかりコシのあるもの、子どもが握りやすいものを選びましょう。
自分で磨かせるときに、まず気をつけることは、子どもひとりだけでさせないことです。親はそばにいて、危険がないか注意しましょう。転んだ拍子に歯ブラシで口の中を傷つけてしまうこともよくあります。子どもからは目を離さないようにしてください。
自分で歯を磨かせるとき
子どもに磨かせるときのポイントは、鏡の前でさせることです。「口の中を自分できれいにしている」と自覚させることを大切にしましょう。
手鏡でも簡単にできます。どこを磨いているのかをわからせることが大切です。
毎回決まった順番で磨かせることも大事です。順番を決めずにあっちこっち磨くと、必ず磨き残しがあります。
磨き順のイラストなどを貼り、毎回同じ順番で磨かせることを心がけてください。順番通り磨くために、「次は下の歯」のように声かけするといいですね。うまくできたら褒めて、歯みがきを楽しい時間にしましょう。
イラストを子どもと一緒に作ると、磨くときにより楽しんでくれますよ。
仕上げ磨き
もちろん仕上げ磨きも大切です。
このころは、特に上の奥歯のほっぺ側に磨き残しがあります。
そのため、ネックが長い歯ブラシで磨いてあげるとよいでしょう。
子どもを寝かせて、のぞき込むようにして、少し口を閉じた状態にすると磨きやすくなります。歯ブラシを入れただけできちんと磨けていない場合もあるので、ブラシが歯にしっかり当たっているか確認しながら磨きましょう。
さらにデンタルフロスで歯と歯の間も磨いてあげましょう。
歯ブラシで磨けるのは歯の表面の6割だけ。残り4割は歯と歯の間で、歯ブラシでは磨きづらい場所です。デンタルフロスで磨いてあげましょう。
まず、デンタルフロスを30センチくらい引き出して、中指に巻きつけます。使うだけつまんで、人さし指と親指で操作します。
磨くときは、同じ歯の間に2回入れることがポイントです。1回目を手前の歯の側面に添わせたら、2回目は奥の歯の側面に添わせて両側をきれいにします。最初は嫌がる子もいますが、次第に慣れていきます。
土岐志麻さん このころの子どもは知識を吸収します。歯みがきで自分の体をきれいにすることが大切だと教えてあげてください。
まいにちスクスク「歯みがき&口のケア」の番組記事
- (1)0~1歳
- (2)1歳~3歳
- (3)3歳~5歳
- (4)6歳臼歯が生えてから
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
PR