役立つ! 楽しい! 子育てアイデアスペシャル(3)
子育ての悩みを知恵と工夫で解決する子育てアイデア。今回は、全国のみなさんから寄せられた「子育てアイデア」をたっぷり紹介します。
専門家: 榊󠄀原洋一(お茶の水女子大学 名誉教授/小児科医)
笑顔でさよなら! おもちゃ天国便
高知県 川村さん より
子どものおもちゃはどんどん増えるので、しまう場所に困って散らかし放題になることも。勝手に捨てると子どももわかるので、子どもが抵抗なくおもちゃとお別れするアイデアを考えました。
まず、子どもたちに「そろそろ、おもちゃ天国便でお別れするおもちゃを選ぼうか」と声をかけます。自分たちでお別れするものを選んでもらうんです。
ポイントは、おもちゃを捨てるための紙袋に、自分たちでイラストなどを描いて準備すること。最初はおもちゃを手放すことに抵抗がありましたが、紙袋を作っているうちに「天国ってこうかな、天使ってどんなだろう」と、その過程を楽しむようになりました。
この紙袋におもちゃを入れて、「ありがとう」という感謝を込めてお別れします。
コメント:古坂大魔王さん(MC) 今日からすぐに始めたいアイデアですね。お別れするときに「ありがとう」と感謝するところがすばらしいと思います。
動物なりきり! 顔はめパネル
埼玉県 原畠さんより
娘(1歳9か月)は、大の動物好きで、なかでもゴリラがお気に入り。そこで、かわいいなりきりアイデアを考えました。
それは、動物の絵を描いた顔はめパネルです。最初は、ビックリさせようと思って、子どもの大好きなゴリラを描いてみました。
子どもに見せると、自分もやりたがって、結果的に子どものおもちゃになりました。顔はめパネルをつけた姿がとにかくかわいいのでおすすめです。
コメント:榊󠄀原洋一さん ゴリラやライオンになりきるような「ふり遊び」は、自分ではない立場に立つことなので、子どもの社会性の発達にとって重要なんです。人の気持ちもわかっていきます。よく考えられた遊びだと思います。
おなかのパーティにつれてって♪
兵庫県 正垣さん より
食事のとき、子どもがあきたり、苦手なものがあると、なかなか進みません。そこで、楽しくて思わず箸が進むアイデアを考えました。
例えば、子どもが好きな枝豆ばかり食べて、おかずに手をつけないとき、「このあたりで、“おなかのパーティ”があるらしいね」と声をかけます。
そして、おかずを箸にとって、「枝豆さん僕もつれてって♪ 一緒に行ってもいい?」と聞くと、「うん」と答えてくれるんです。
「せーの、ぱっくん」で、おかずも食べてくれました。
ごはんに巻いたのりを黒いドレスに見立てて、「すてきな黒いドレスを披露したいわ。枝豆くん一緒に行こう!」のようにアレンジもできます。
コメント:榊󠄀原洋一さん 物語になっているのがいいですね。「だから食べないといけない」のではなく、遊びの流れの中で楽しくなれることを、うまく利用していると思いました。
専門家からのひとこと
子育てアイデアを考えるコツは、義務と考えず楽しむこと
榊󠄀原洋一さん 「子育ては義務だ」と思ってしまうと、どうしても堅苦しくなってしまいます。「よし、楽しんでやろう」という気持ちになれると、遊びながらのアイデアがどんどん出てくるように思えます。以前より、家族全体で楽しめるようなアイデアが多くなって、時代の流れを感じますね。
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