子どもが、自分の思い通りにならなくて、ものにあたったり、かんしゃくが続いたり。親も、つい大きな声を出してしまったり、泣きたくなったりもします。「子どものグズる・キレる」にどう対応すればいいのか、専門家と一緒に考えます。
専門家:
遠藤利彦(東京大学大学院 教授/発達心理学)
井澗知美(大正大学 准教授/臨床心理学)
子どもがキレやすくなったのはどうして?
子どもがグズるとき・キレたときは、どう対応すればいい?
グズる子にイライラ… どうすればいい?
プラスの感情もマイナスの感情も、自然に表現されるのが健康な状態
遠藤利彦さん
基本的に、プラスの感情もマイナスの感情も、自然に経験して、自然に表現されることが、子どもにとって健康な状態だと考えてください。そういった感情について、子どもが落ち着いているときに話をしましょう。
例えば、「この前、お店で〇〇ちゃんがすごく怒って、お母さんは困ったんだよ。お母さんも頭が真っ白になって、どうしたらいいかわからなくなったよ」のように、“いいか悪いか”ではなくて、感情のエピソードについて話すことが大切です。
短い時間でもいいので子どもと遊ぶ時間があるといい
井澗知美さん
グズりやかんしゃくは、とても大変な行動です。でも、大変な面ばかりを注目するのではなく、いろいろできるようになってきた子どもでも、まだまだ甘えたい部分もあると考えてください。1日に10~15分でも、短い時間でいいので、子どもがグズってないときに、一緒に遊ぶような時間を持ちましょう。そんな時間があれば、子どもの気持ちが落ち着いていくと思います。
いろいろと工夫しても、うまいかない場合もあります。そんなときは、地域の保健センターや子ども家庭支援センターなど、発達の専門の所に相談する方法もあります。誰かと一緒に考えていくことが役に立つこともありますよ。