赤ちゃんが生まれると、ママやパパはお世話で大忙し。中でも頭を悩ませるのが「授乳」です。母乳やミルクのさまざまな悩みや疑問について、助産師の岩佐寛子さんに教えていただきます。
今回のテーマは、「母乳が足りている?」です。
講師: 岩佐寛子(助産師) 大切なのはひとりで抱え込まないこと。専門家のサポートを受けながら、自分たち親子にあった授乳方法を見つけてください。
飲み終わってもぐずる。母乳が足りないの?
子どもは3か月で、ほぼ母乳です。最近、飲み終わってもぐずるようになりました。母乳が足りていないのではないかと気になります。どう判断すればよいのでしょうか。
(女の子3か月のママ)
(女の子3か月のママ)
母乳の分泌が軌道に乗るまで3か月ほどかかる
回答:岩佐寛子さん 赤ちゃんが生まれたら、すぐに母乳が出ると思っている方が多いのですが、そうではありません。 出産後、赤ちゃんにおっぱいを吸われることで脳が刺激を受け、母乳の分泌が促されます。そのため、赤ちゃんにちょうどいい量が安定して分泌されるには、3か月ほどかかるといわれています。
睡眠不足などで疲れていると、母乳の分泌が少なくなる
回答:岩佐寛子さん 経験上、自分に厳しく頑張り過ぎることが、母乳の分泌に影響している場合があります。睡眠不足などで疲れているときに、母乳の分泌が少なくなることもあるのです。 母乳だけでなく、ミルクを足して、しっかりママが睡眠をとるのも大切です。ゆっくり寝ることで、すっきりして分泌が増える方もいます。パパにも授乳してもらい、その間、しっかり休むようにしましょう。
専門家に相談するのもひとつの方法
回答:岩佐寛子さん それでも、母乳不足が不安なときは、専門家に相談するのもひとつの方法です。出産した病院に相談したり、地域の保健所で保健師に尋ねてみるのもいいでしょう。助産師マップなどで、助産師を探して頼るのもいいですね。
地域の助産師が一覧でわかる「助産師マップ」などを提供している自治体も多く、最寄りの助産師をホームページなどで探すこともできます。オンライン相談を行っているところもあるので、お住まいの自治体に問い合わせてみてください。
特定の食べ物や飲み物をとれば、母乳はよく出るようになる?
バランスよく食べることが大事
回答:岩佐寛子さん 多くのママに、「これを食べるといいですか」「これは食べちゃダメですか」といったことを聞かれます。母乳は、食べ物の影響を受けないといわれていて、極端に偏ったものを食べるよりも、バランスよく食べることが大事です。また、母乳の80%以上は水分になるので、水分をしっかりとることも大切です。
親子のあたたかい触れ合いが大切
回答:岩佐寛子さん 母乳がたくさん出ることだけにとらわれる必要はありません。量が少なくても、あたたかい触れ合いが親子にとって大切だからです。たくさん出ることも大事かもしれませんが、個人的には、母乳を長く続けていただけたらいいなと思います。
まいにちスクスク「授乳の悩みとギモン」の番組記事
- (1)うまく飲んでくれない
- (2)母乳が足りている?
- (3)痛みや不快感
- (4)母乳やミルクとの上手なつきあい方
Eテレの育児情報番組「まいにちスクスク」でこれまでに放送した内容はこちら
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