私の子育て(1)シェリーさん①
さまざまな子育てのヒントをうかがう「私の子育て」。
今回は、タレントとして活躍するシェリーさんです。2014年に結婚。2016年、2018年と女の子を出産しました。そして、2019年に離婚。離婚の事実を娘たちにどう伝えたのか、また、元夫との共同養育についてお話を聞きました。
離婚を娘にどう伝えた?
シェリーさん: 離婚のことをごまかす方法もあったかもしれません。でも、元夫と再婚することはないし、これを転機に娘たちの人生も変わっていくとき、伝えるタイミングを逃して、はっきりさせないままだと、「いつになったらお父さんとお母さんは一緒に住むのかな」のように、娘たちは不安を抱えたままになります。子どもにウソをつき続けることになるので、それは嫌だと思いました。
離婚という事実を小さな子どもに伝えるため、シェリーさんは、パパとママが離れて暮らすことを描いた外国の絵本を読み聞かせました。
シェリーさん: シンプルに、お父さんとお母さんが一緒に住んでいない、という絵本でした。お母さんの家にはこんなおもちゃがある、お父さんの家には違うおもちゃがある。学校の発表会には2人とも来てくれるけど、隣り合って座っているわけじゃない。とてもリアルに描かれているので、これはいいかもしれないと思いました。
絵本を読み聞かせた後、子どもの反応は意外なものだったそうです。
シェリーさん: 最後のページを読み終えて、娘に「どう?」と聞いたとき、何も言わずにギュっと私を抱きしめてくれたんです。一瞬「え?」と思いましたが、娘になだめられてるんだと感じて、照れや感動が合わさった、不思議な感情になったのを覚えています。
元夫との共同養育
シェリーさんは、元夫と共に子育てをする共同養育を望みました。週に1回程度のペースで娘たちはパパと会っています。元妻という感情と、ママとしての感情が絡み合い、複雑な気持ちになったといいます。
シェリーさん: 離婚を決めたときに、彼との恋愛感情のようなものをスパっと全て切り捨てる作業をしました。でも、私と彼の問題が、娘たちの成長過程で障害になってはいけません。だから、娘たちのことは気持ちを切り替えて、本当に子どもにとって何が大事なのか、そのことだけを考えるようにしました。 正直に言えば、最初は彼に会うときに無理やり笑顔を作って、自分を偽っていました。それでも、ウソを続けるうちに、ウソではなくなっていくもので。元夫と仲良くなったわけではありませんが、そこまで嫌でもない、平和な関係になったんです。
子どもの幸せをいちばんに考えることで、元夫に罪悪感なく娘たちを預けられ、自分自身もひとりの時間を持てるようになったといいます。
シェリーさん: 自分にとっていちばん大事なのは、やっぱり子どもです。だから、お父さんが子どもたちを遊びに連れて行ってくれる、楽しそうな子どもたちの写真が送られてくる、それを見て「子どもたち笑ってるな、楽しんでるな」と感じて、よかったと思えます。子どもたちも「またお父さんに会いたい、会えなくて寂しい」と言っていて、お父さんに会いたいんだねという気持ちになれます。結果的に、彼が父親としてちゃんとしてくれているかを見ればいいので、関係性がわかりやすく、フラットになるんです。
一緒に住んではいないけれど、パパ、ママとしていい距離感で子育てをしていくそうです。
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