ゆったりワクワク散歩にでよう(3)パパと一緒の散歩
子どもにとって、散歩はワクワク・ドキドキが詰まった大冒険です。いつだって未知の体験があり、発見の連続です。子どもと一緒に大人も外に出かけたくなる、そんな散歩のコツを紹介します。
今回は、パパとの散歩です。宮里暁美さんに散歩の様子を見てもらいました。
講師: 宮里暁美(お茶の水女子大学 教授/保育学/認定こども園 園長) 外に出なければ感じられないことがあります。風がそよいで、光がきらきらして、体中で、五感で感じることができる。それが散歩のよさだと思います。
散歩での会話
男の子(1歳7か月)と散歩をするパパ。でも、散歩中にどんな会話をすればいいのかわからない、という悩みがあります。「あじさいの葉っぱだよ」など声をかけてみますが、沈黙が続いてしまいます。
宮里暁美さん 散歩では、無理にしゃべらなくても大丈夫。子どもがトボトボ歩きをしているときは、何とかしようと思わないのもコツなんです。シュっと何かが通ったり、葉っぱがヒラっと落ちたりすることに気付きやすくなります。大人がずっとしゃべっていると気付かないことがあり、むしろ沈黙が新しい発見につながることもあります。
しばらく歩いていると、カタツムリを発見しました。「触っても大丈夫だよ」とパパに言われて、子どもも興味が出てきます。触って、つかまえて、家で飼うことになりました。
※カタツムリを触った後は、必ずせっけんで手を洗いましょう
「パパ、エサはどうしよう」「そうだね、エサ探そう。何食べるかな」「葉っぱかな」。そんな話をしながら、エサになる葉っぱを探しました。
宮里暁美さん 子どもが「エサがない」と気付いたとき、大人が「家にエサになるものがあるよ」と言ってしまうと、その後は帰るだけになってしまいます。子どもに「エサは何がいいかな」と聞くことで、子どもから「葉っぱ」という答えが出てきました。子どもが主体的に動いているので、とても楽しいと思いますよ。
いろいろな人たちとの散歩を
宮里暁美さん 沈黙がきっかけで、子どもが主役となる楽しい散歩になりました。しゃべらなくてもいいんです。でも、まわりの大人がみんなしゃべらない人だけだと寂しいかもしれませんね。パパやママ、おばあちゃんやおじいちゃん、いろんなタイプの大人との散歩を、子どもに味わわせたいですね。
まいにちスクスク「ゆったりワクワク散歩にでよう」の記事
- (1)1歳児の散歩
- (2)3歳児の散歩
- (3)パパと一緒の散歩
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