おうち時間の過ごし方 Q&A(3)休園による子どもの変化
新型コロナウイルスによる外出自粛期間には、「家でずっと子どもと過ごすのに疲れた」と悩みや過ごし方についての質問が番組に寄せられました。そんなみなさんの心配や疑問について、子どもの発達に詳しい遠藤利彦さんにおこたえいただきます。
今回のテーマは、休園による子どもの変化です。
専門家: 遠藤利彦(東京大学大学院 教授/発達心理学)
オンラインで友だちと話したがらない。どうして?
保育園が休園になったため、オンラインで友だちと会う機会をつくろうと思いました。でも、いざ始めると、パソコンの前ではあまり話したがりません。いつもは仲良く話しているのに、どうしてでしょうか。
会話が続かなくても、友だちの顔を見るだけでも意味がある
回答:遠藤利彦さん 実際に会っているときは、例えばそこに猫がいれば、それが2人の共通のトピックになって楽しく話したり遊んだりできると思います。オンラインの場合は、そのような共通のトピックがないだけではないでしょうか。会話が続かなくても、友だちの顔を見るだけでも意味があるのではないかと思います。会話が続くように何かをしてあげるよりは、友だち同士で顔をみて、「お互い元気だね」と確認できる機会がある、ということに意味があると考えてみてください。
以前より甘えん坊になってしまったようで心配
保育園に4日通ったところで登園自粛になりました。その後、家にいる生活が続いたことで、以前より甘えるようになったと思います。このまま甘えん坊になってしまいそうで心配です。
相手が親しかいない状況。安心感を持たせて
回答:遠藤利彦さん お子さんは、相互作用する相手が親しかいない状況で、身体接触が多くなっていると思います。親はそれを甘えん坊だと感じてしまうかもしれませんが、必然的なことだと考えてください。 あるいは、お子さんが何かの不安を感じているというサインかもしれません。その場合は、子どもが安心感を持てるように、甘えてくることを拒否するのではなく、受け止めてあげてください。その上で、何かの遊びに関心が持てるような働きかけを心がけてみましょう。
みんなのアイデア
ここで番組ホームページに寄せられた「おうち時間の過ごし方」のアイデアを紹介します。
デジカメで撮影
散歩のときに子どもにデジカメを持たせて、緑道や道端の草花など、気になったものを自由に撮影。撮影したものを、図鑑で調べるようにもなったそうです。
ダンボール電車
外出自粛期間は、電車に乗ることができなかったので、ダンボールで子ども用の電車を手作り。子どもたちは電車に絵を描いたり、シールを貼ったりして大喜びだそうです。
みなさんもぜひ試してみてくださいね。
同じ週に放送された番組記事
- (月)おうち時間の過ごし方 Q&A(1)遊びのバリエーション
- (火)おうち時間の過ごし方 Q&A(2)子どもの気になる変化
- (水)おうち時間の過ごし方 Q&A(3)休園による子どもの変化
- (木)おうち時間の過ごし方 Q&A(4)子どもの人間関係の悩み
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