もしも災害が発生したとき、家族の食事、特に子ども向けのメニューはどうしたらいいのでしょうか? 災害時にも、子どもがおいしく食べられる食事のアイデアを紹介します。
今回は、災害時に役立つ食材、乾物を使った料理です。
講師: 今泉マユ子(管理栄養士) 東日本大震災をきっかけに、「防災食」を研究するようになり、多くの家族向けのレシピを提案してきた。
乾物は、常温で保存でき、日持ちし、栄養価が高い食材です。ですが、どう料理してよいのかわからないという声も聞きます。ふだんから食べていないと、災害時に取り入れられないので、子どもがよろこぶレシピを試しておきましょう。
高野豆腐のエビマヨ風
1品目は高野豆腐を使ったレシピです。ケチャップとマヨネーズで、子どもがよろこぶ味になります。
材料
- 高野豆腐※1
- 12コ
- 水
- カップ1/2
- かたくり粉※2
- 大さじ2
- サラダ油
- 大さじ1
- マヨネーズ
- 大さじ3
- 砂糖
- 小さじ1
- しょうゆ
- 小さじ1
- トマトケチャップ
- 小さじ1
※1 高野豆腐は、湯もどし不要のひと口サイズのものを使います
※2 かたくり粉は、小麦粉で代用できます
作り方
まずはタレから作ります。
マヨネーズ・砂糖・しょうゆ・ケチャップを混ぜておきます。
次に、清潔なポリ袋に高野豆腐と水を入れてもどします。
高野豆腐がやわらかくなったら、水を絞りましょう。
かたくり粉を加えて、袋を振って全体にまぶします。
フライパンに敷いたクッキングシートに油をひきます。
高野豆腐を並べて焼いていきましょう。
表面がカリっとしたら、タレを加えます。
転がしながら全面に焼き色をつけたらできあがりです。
表面はカリっとして、中はふわふわ。子どもがよろこぶおいしさです。
お麩(ふ)チョコ
続いて、麩(ふ)を使ったチョコ味のおやつです。
材料
- 焼き麩(ふ)
- 10コ
- 水
- 大さじ2
- ココア(加糖)
- 大さじ2
作り方
清潔なポリ袋に、麩と水を入れます。
麩がやわらかくなったら、ココアを加えます。
袋を振って、ココアを全体にまぶせばできあがり。
甘いもので気分転換もできて、タンパク質もとれるうれしいメニューです。
切り干し大根のあえ物
切り干し大根も手軽に使える乾物です。水を使わずに作ってみましょう。
材料
- 切り干し大根
- 30g
- ツナ(缶詰)
- 1缶
- 白ごま
- 適量
- マヨネーズ
- 大さじ1強
作り方
清潔なポリ袋に、切り干し大根とツナを汁ごと入れ、さらに、白ごま・マヨネーズを加えます。ツナ缶の汁で、切り干し大根をもどします。
袋をもんで、味をなじませたらできあがり。
歯ごたえがしっかりしているので、やわらかい食べ物に偏りがちな災害時におすすめです。
ポテトチップススープ
さらにもう1品。ポテトチップスを使ったスープです。
材料
- ポテトチップス
- 3~5枚
- 顆粒(かりゅう)スープのもと(洋風)
- 小さじ1/4
- 湯
- カップ3/4
作り方
紙コップにお湯・顆粒スープのもとを入れて混ぜます。
ポテトチップスを加えて、お好みのかたさになるまで待ったらできあがり。
じゃがいものやさしい風味でほっとできます。
「災害食の日」をつくろう
防災への意識を高めるため、「災害食の日」を作ってみましょう。家にある備蓄品だけを使って料理をすることで、災害食の味に慣れる機会になります。
備蓄している食品だけで、料理を作って、食べてみることがとても大切です。袋が開けにくい、手が汚れるなど、いろいろなことに気づくことができます。子どもが食べられる味なのか確認もできます。実際に試すことが、もしものときの訓練になるのです。
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