もしも災害が発生したとき、家族の食事、特に子ども向けのメニューはどうしたらいいのでしょうか? 災害時にも、子どもがおいしく食べられる食事のアイデアを紹介します。
今回は、災害時に役立つ食材、豆の備蓄食品を使った料理です。
講師: 今泉マユ子(管理栄養士) 東日本大震災をきっかけに、「防災食」を研究するようになり、多くの家族向けのレシピを提案してきた。
豆は、災害時にとりにくいタンパク質を補うことができるので、備蓄しておきたい食材のひとつです。
子どもは、食べ慣れていない非常食を突然出されても、食べることができない場合があります。いざというときにも食べられるように、ふだんから非常時の食事をする機会をつくりましょう。
ミックスビーンズのあえ物
まずは、ミックスビーンズであえ物を作ってみましょう。
材料
- ミックスビーンズ(缶詰)※
- 1缶
- ツナ(缶詰)
- 1缶
- トマトケチャップ
- 小さじ1
※缶詰ではなく、パックのものでも代用できます
作り方
清潔なポリ袋に、ミックスビーンズ・ツナ・ケチャップを入れます。
袋をもんで、ケチャップを全体にからめます。
これで、できあがりです。ケチャップとツナが加わることで、子どもが食べやすい味になります。
袋のまま盛りつければ、皿が汚れず、洗い物を減らすことができます。
大豆のナゲット風
続いて、大豆の缶詰を使ってナゲットを作ります。
材料
- 大豆(小/缶詰)※1
- 1缶
- ツナ(缶詰)
- 1缶
- マヨネーズ
- 大さじ1
- かたくり粉※2
- 大さじ2
- 塩
- 少々
- こしょう
- 少々
※1 大豆の缶詰は、煮汁を切る必要がないドライパックが便利です
※2 かたくり粉は、小麦粉で代用できます
作り方
まず、ナゲットのタネから作ります。
清潔なポリ袋に大豆を入れます。
手のひらやヘラを使って、大豆をまんべんなくつぶします。
ツナ・マヨネーズ・かたくり粉・塩・こしょうを加えます。
袋をもみ込んで、よく混ぜあわせたらタネのできあがりです。
このタネを、クッキングシートを敷いたフライパンで焼きます。
ポリ袋の端を少し切り、タネを絞り出します。
タネをひらたくならして、中火で5分焼きます。
ひっくり返し、さらに3分焼いたらできあがりです。
本物の肉のような食感で、子どもも大満足です。
ようかん汁粉
続いて、ようかんを使っておしるこを作ってみましょう。栄養豊富な小豆を使ったようかんで、効率よくエネルギーを補給できます。
作り方
ようかんを清潔なポリ袋に入れてつぶします。
ようかんを鍋にうつし、水(ようかんと同量~倍量)を加えます。
餅を入れて、弱火でゆっくり加熱します。
これで、おしるこのできあがり。
餅がない場合は、塩味のせんべいを入れてもおいしいですよ。
災害時の調理に役立つ道具
最後に、災害時の調理に役立つ、身近な道具を紹介しておきます。
ポリ袋
材料を混ぜるときにボウルの代わりになります。
調理の後、そのまま食器として使うこともできます。
クッキングシート
フライパンを汚さずに調理できるので、洗い物に使う水を節約することができます。
ラップ
皿などにかけて使います。食器が汚れないので、洗い物に使う水を節約することができます。
災害時は、ない食材にこだわらず、あるものを活用することがとても大切です。道具も同じです。身のまわりのものが、いろいろな用途で活用できます。ですが、もしものときに発想するのは難しいので、ふだんから非常時に使える道具を意識しておくといいですね。
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