発達障害とは?

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2019/11/02

出典:すくすく子育て[放送日]2019/11/02[再放送]2019/11/09

久保山茂樹さんによると、子どもは階段をのぼるように成長します。

ですが、次のステップに進まず平らな部分があまりに長いと、「発達が遅れている?」「もしかしたら発達障害?」と、不安になるかもしれません。
では、そもそも発達障害とはなんでしょう?

監修:中井昭夫さん

脳科学の研究が進み、発達障害は脳の働き方に原因がある、ということがわかってきました。
発達障害のある人は、生まれつき脳の機能に周りの人と異なっている部分があります。

発達障害には次のようなものがあるとされています。

「気が散りやすい」「じっと座っていられない」など、多動・衝動性が強い「ADHD」。

読み書きや計算など、特定の課題の学習につまずく「学習障害」。

「他人の気持ちを想像したり共感したりするのが苦手」「興味や関心にひどく偏りがある」、「自閉スペクトラム症」が知られています。

こうした発達障害の特性は、重なることが少なくありません。

その他にも「発達性協調運動障害」といった、身体の使い方がぎこちない、姿勢を保つことが難しいという人や、光や音、接触などに敏感な人(感覚過敏)もいて、その特性の強さや組み合わせは人によって違います。

発達障害の診断は、脳波や血液検査だけでは確定できません。
生育歴の聞き取りや、複数の発達検査、発達障害に似た他の病気が隠れていないかの身体的検査などが慎重におこなわれます。
特に乳幼児期は、社会性や対人関係が発達途上のため、診断するのが難しい場合があるのです。


発達障害は乳幼児期には診断が難しいものです。

コメント:中井昭夫さん

乳幼児期は発達障害の診断が難しい場合があります。例えば2歳で「落ち着きなさい」と言われてもそれは無理ですし、他人の気持ちを想像することは難しいですよね。そうしたことができていないからといって、発達障害ではないかと判断するのは早いかもしれません。

どうしても気になるときは、一人で抱え込まず、相談に行ってみましょう。

コメント:久保山茂樹さん

育児がうまく行かないときや、子どもの成長が不安になったとき、ネットを検索すると発達障害のいろいろな診断名や特性などが出てきます。親としてはそうしたものに振り回されるのは当然かもしれません。ただ、チェックリストなどで1つや2つ当てはまることがあるからといって、発達障害だと決めつけることはできません。どうしても気になるときには、そのチェックリストをチェックするのではなく、次のようなところに相談に行ってみてほしいと思います。



まず、地域の保健センターを活用しましょう。乳幼児健診のときに限らず、相談の窓口があります。より専門的な相談には、児童発達支援センターを。子どものふだんの様子を知る保育園・幼稚園にも相談ができます。
健診は子育て支援の場です。お母さんやお父さんが困っていること、つらいことを言える場所です。今、子育てで困っていることを健診で相談してみてほしいと思います。こうした相談の場を使うことで、継続してお子さんの変化を見ていくということができるようになります。子どもの発達は長い目で見てもらうことがとても大事だと思います。

気軽に、かかりつけの小児科医に相談する。

コメント:中井昭夫さん

発達障害というと、どこか専門のところに行かなければいけないと思いがちですが、例えば予防接種や風邪をひいたときなどにいつも診てもらっている小児科医に、「少し発達が気になるのですが」と相談してみるといいと思います。ちょっとアドバイスをもらえることで解決というときもありますし、何回か診ていて、これはちょっと専門病院に行ったほうがいいという判断もしてくれます。かかりつけの小児科医を気軽に利用してもらえばいいと思います。
また、そういうときにはお母さんだけでなく、お父さんも病院や施設に一緒に来てもらい、我が子の様子を把握するために、専門家から直接意見を聞くことも大事です。

同い年の子に比べてできないことが多く、子どもの発達が気になります。

大きな音が苦手で、人一倍怖がるので心配しています。

周りの子に比べて体の動かし方がぎこちない。発達が遅れているの?

子どもの発達で悩む親を支援するための取り組み

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