「あきえの知ってビックリ!! 赤ちゃんの世界」第2回 乳幼児用紙おむつ
オムツにミルク、食事用品やおもちゃ⋯⋯。赤ちゃんのためのグッズ、たくさんありますよね。
番組MCの鈴木あきえさんが開発現場にお邪魔して、どのように作られているのかレポートします!
紙おむつはどのように開発されているの?
多くの種類が売られている乳幼児用紙おむつ。
今回は大手紙おむつメーカーの研究所で、「快適な紙おむつを作るうえで重要な部分」についての開発の現場を見学します。
“快適な紙おむつ”に重要なことってなんだろう?
まず案内されたのは、こんな部屋。
この部屋では、防水フィルムシートの研究をしているそうです。
防水フィルムシートとは、おむつの外側を1枚めくると中に入っているシート。おしっこが外に漏れるのを防ぎます。
そして、このシートにはもう一つ大切な役割があります。通気性を確保する機能も備わっているのです。
赤ちゃんがおむつの中におしっこをすると、おむつの中の湿度は一時的に80%まで上昇します。おむつの中がムレると、赤ちゃんの皮膚がふやけて傷つきやすくなります。そこに排泄物のおしっこやうんちが触れると肌がかぶれやすくなるため、おむつの通気性が重要になるのです。
通気性を高めるために、防水フィルムシートにはミクロの穴が空いているそうです。
でも、防水なのに穴を開けたら、おしっこがもれてしまいそう。大丈夫なのでしょうか。
“防水”と“通気”は両立できるのか?!
そこで、防水と通気が本当に両立できるのか、実験を見せてもらいました。
まず、筒状の装置の真ん中に防水フィルムシートを挟み、しっかり止めます。
そしてそこに液体を流し込むと⋯⋯。
防水性があるので、下に液体がもれていないことが分かります。
これなら、赤ちゃんのおしっこも通すことはありません。
続いて、通気性の実験です。ポンプで空気を送ると⋯⋯。
下から送り込まれた空気が防水フィルムシートを通過して上に上がっています。
防水性と通気性が両立できていることが分かりました。
そのほかさまざまな実験が行われています!
吸水実験
おしっこの吸収力を実験しています。
過去のモデルがビーカー2杯分を吸い込む間に、現在のモデルは4杯分吸い込むことができました。
現在のモデルの方が多くの水を、より素早く吸収することができます。しかも、こんなにたくさん吸い込んでも、おしっこの戻りはほとんどありません。
うんちの広がり方の実験
低月齢の子ども用おむつの表面には、柔らかいうんちが広がらないように凹凸があります。
同量のドロッとした液体をおむつの上に載せ、ローラーで圧をかけると⋯⋯。
このように、凹凸があることによって柔らかいうんちは隙間に入り込み、広がらずに狭い範囲で吸収できるそうです。
腰のギャザーの研究
快適おむつの重要ポイント、最後は腰のギャザーです。
現在、売られている乳幼児用紙おむつは8割がパンツ式。赤ちゃんのお腹を締めつけず、しかもズリ落ちない⋯⋯この2点を両立するために、腰のギャザーの改良は重要。
そのため、この研究室では赤ちゃんの骨格から研究をしているそうです。
そのギャザーの鍵となるのが⋯⋯。
おむつの腰の部分に入っている伸縮性の高いゴムです。
いろいろな太さの糸ゴムを組み合わせたり、入れ方を工夫したりすることで、ズリ落ちず、お腹が苦しくないおむつになるんです。
そして、赤ちゃんの体型、肌質、動きを忠実に再現した人形に履かせて、立ったり座ったりする動きを何度も試し、ズリ落ちないかをテストします。
この人形は、動きも実際の赤ちゃんに近づけているので、足の動きだけでなく、お腹も膨らみます。お腹が膨らんだときに、ウエストがしっかりとついて動くか、ズレないかというところもテストのポイントになります。
鈴木あきえさん 「今日は驚きだらけでした。たった1枚の紙おむつにもみなさんのいろんな工夫や努力が詰まっているんですね」
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